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ポケットの中の戦友(なかま)たち

月欠ルクステラ

二松学舎大学



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 目 次

ポケモンと共にたたかう

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ポケモンと共にたたかう

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ポケモンと共にたたかう

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はじめに

 一九九六年に生まれたゲーム『ポケットモンスター』シリーズは二〇二六年に三〇周年を迎え、総勢約千種類を超える「ポケモン」が生まれた。『ポケットモンスター』シリーズは現在第九世代ものゲームタイトルが世に出ており、二〇二七年に第十世代である『ポケットモンスター ウインド・ウェーブ』の発売も決まっている、大変歴史と人気のあるコンテンツである。
 『ポケットモンスター』シリーズでは、ポケモンとともに戦う「ポケモンバトル」という要素がメインとなっている。「ポケモンバトル(以降、バトルと省略する)」は、第五世代まではポケモンのスペックがバトルに大きく影響していた。しかし第六世代以降では、その作品の舞台となる地方固有の要素がバトルに取り込まれていった。例を挙げるならば「メガシンカ」というものがある。「メガシンカ」はポケモンの隠れた力を引き出し限界突破させるというものだ。これにより、ポケモンの可能性が広がり、陽の目を浴びていなかったポケモンに良くも悪くも注目がいくという結果が生まれた。
 先に挙げた「メガシンカ」のほかにも、最近の『ポケットモンスター』シリーズには様々な要素が取り入れられている。本章では、そんな『ポケットモンスター』シリーズに登場する様々なバトルシステムを紹介し、バトルの多様さやシステムの面白さ、そしてその奥深さについて見ていこうと思う。

「メガシンカ」

 「メガシンカ」は主にカロス地方とホウエン地方、そしてアローラ地方で確認された現象である。メガシンカについて、ポケットモンスターオフィシャルサイトでは「トレーナーとポケモンの間に強いキズナがあるとき、トレーナーが身に着けている『キーストーン』と、ポケモンの持つ『メガストーン』が共鳴することで、『メガシンカ』することができます」と紹介されている。
 この「メガシンカ」にはメリットとデメリットが存在する。メリットと挙げられることとして、先にも述べた「メガシンカ」が可能なポケモンへの注目である。「メガシンカ」によって知名度が上がったり強さに拍車がかかったりなど、そのポケモンの魅力が十二分に増幅されている。また、そのポケモンへの生物としての生態がポケモン図鑑などによってより明らかとなり、そのポケモンの進化や個性をひも解くポイントにもなっている。しかしデメリットとして、強さのインフレやポケモン間の格差が生まれている。「メガシンカ」は「進化の限界を超えたさらなる進化」というコンセプト通り、ポケモンのステータスが大きく上昇する。バトル環境における攻撃力・防御力の平均値が押し上げられ、それに伴い、通常時で個性を発揮できないポケモンや並大抵の強さを持つポケモンの勝つためのハードルが上がってしまう。また、同じ「メガシンカ」できるポケモンの中でも格差があり、「メガシンカ」における強化の幅の差がそれぞれ違っているので、俗っぽく言ってあたりはずれが出てしまっている。
 筆者は「メガシンカ」というシステムを好いているため肩を持つが、『ポケットモンスター』は、ポケモントレーナーつまりプレイヤーの腕によって下剋上が可能なゲームであるため、ある種バトルにおける刺激的なスパイスと捉えられることを伝えておこう。さらに「メガシンカ」できないポケモンにもきちんとメリットは挙げられる。考えとして、「メガシンカ」によって強化されたポケモンは、逆を返すとメガシンカしなくては強化の恩恵を得られないと考えられ、持ち物の固定化が行われてしまうことは想像に固くない。その点、「メガシンカ」できないポケモンは「メガストーン」を持たなければならないという縛りがないため、様々な持ち物・型で戦っていくことができるのである。また、「メガシンカ」できないポケモンは後に「メガシンカ」を獲得し強化されるという可能性も存在する。『ポケットモンスターZA』では新たな「メガシンカ」が登場し話題となっていた。このように、今「メガシンカがない」ということは、後の進化・強化に期待を寄せることができるという裏返しなのである。なお、「メガシンカ」の強化幅の差に関しては、技構成やチームの編成を練ってそのポケモンを動かしやすくするなどといった工夫によって相手の意表を突くといった、戦略・戦術を考える楽しさ、貫けた喜びを感じることができる。

「Zワザ」

 「Zワザ」はアローラ地方で確認されている能力である。これまたポケットモンスターオフィシャルサイトから引用すると、「『Zワザ』とは、トレーナーの思いをポケモンに重ねて互いの全力を解き放つことで炸裂する、バトルで一度限り使える絶大な威力の技だ。」とある。
 この「Zワザ」には先の「メガシンカ」と大きく異なる点がある。それは、「メガシンカ」と違い、すべてのポケモンがその恩恵を得られるという点である。「Zワザ」は「ポケモン」ではなく「わざ」をベースに発動するため、基本的にどのポケモンでも平等にその力を振るうことができる。そのため、例外はあれどすべてのポケモンに一度のチャンスが与えられるという点で、「メガシンカ」よりも公平であると言えよう。
 また、攻撃技とは違う「へんかわざ」を「Zワザ」として放つと、様々なバフを追加で受けることができる。有名どころでいうと「じこあんじ」を挙げたいと思う。「じこあんじ」は相手の能力変化をコピーするというわざなのだが、これを「Zワザ」にするとHPを全快にするという効果が追加されるのだ。
 こうして見ると、「メガシンカ」はポケモンの強化に対し、「Zワザ」はわざの強化というある種の対比(二項対立)が見て取れる。
 なお筆者が「Zワザ」の面白いと感じた点は、そのアニメーションである。「Zワザ」ごとにアニメーションが決まっており、放つポケモンがその動きに無理やり合わせられるため、普段見られないような動きが見れるのだ。例えば空に飛び立つ飛行タイプのZワザ「ファイナルダイブクラッシュ」を、普段地面の中にいるダグトリオが使うと、なんと地面ごと空に打ちあがるのである。このように、「Zワザ」の魅力は威力や効果だけでなく、アニメーションによる新鮮さやシュールさといった面白さもあるのだ。

ポケモンとの「キズナ」

 オフィシャルサイトにしれっと書かれていたが、「メガシンカ」と「Zワザ」、どちらもトレーナーとポケモンのキズナによって発動している。こういった側面からも、パートナーとのキズナの力をうかがい知ることができる。
 なお、最近のポケモンのシステムとして「ダイマックス」や「テラスタル」といったものが登場しているが、どちらもキズナではなく自然を利用した科学システムであるため、「メガシンカ」と「Zワザ」とは対象的な側面が感じ取れる。
 キズナと書いていて「なつき度」という要素が浮かんできた。「なつき度」はその名の通りそのポケモンがどの程度トレーナーになついているのかというものである。「なつき度」はただ仲の良さを示すだけでなく、バトルに関係してくるシステムである。筆者の記憶にあるのはドラゴンタイプ最強のわざ「りゅうせいぐん」とノーマルタイプのわざ「おんがえし」である。「りゅうせいぐん」は一昔前までなつき度によって覚えられる「教え技」として存在しており、関係性を築かなければ使用できないわざとなっていた。「おんがえし」は察しの通り、なついていればいるほど威力が上がるわざであった。さらに、ストーリー攻略においても「なつき度」によって様々な動きを見せてくれる。有名なもので言うと、戦闘中に状態異常を自力で直したり、ひんしになるダメージを受けた際にはトレーナーを悲しませないようにHP1で持ちこたえたりなど、我々を思って頑張ってくれる姿を見せてくれる。
 こう見ていくと、「なつき度」はそのポケモンとの関係値によってバトルに影響が出るという点がとてもエモーショナルに感じないだろうか。ポケモンに愛を注げば、ポケモンからも返してもらえる、これも『ポケットモンスター』の魅力の一つだと思う。

参考・参照

株式会社ポケモン「あゆみ」
https://corporate.pokemon.co.jp/aboutus/history/
ポケットモンスターオフィシャルサイト「メガシンカとは」
https://www.pokemon.co.jp/ex/legends_z-a/ja/megaevolution/250227_01/
ポケットモンスターオフィシャルサイト「トレーナーとポケモンが一体となって放つゼンリョクの攻撃『Zワザ』」
https://www.pokemon.co.jp/ex/sun_moon/fight/160801_01.html

ポケットの中の戦友(なかま)たち

2026年7月24日 発行 初版

著  者:月欠ルクステラ
発  行:二松学舎大学

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