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【ブラインド公開版】理系地方旧帝大・難関国公立/合格スケジュールの設計書

土井万智(どいまさと)

イクスタ



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志望校/東北大学工学部
二次試験科目/英語・数学・化学・物理

英語
単語はターゲット1200で高校の復習から始め、ターゲット1900まで仕上げます。英熟語は速読英熟語で音読教材も盤石です。英文法は大岩ポラリス1Vintageと進む最も典型的なパターンを採用しています。高2の2月から動画でわかる英文法|読解入門編で英文解釈を基礎から進めます。高2の2月時点で共通テスト60%程度得点できている計算です。ここまでの基礎力をもとに長文読解と英作文を進めます。

数学
入門問題精講でゼロから理解⇨青チャートで定着という2段階構成です。高2の3月までにIIBCの典型レベルまで完成させて数学Ⅲを始めます。文系の数学青1対1の数学で二次レベルに届くセットです。

化学・物理
理論化学は宇宙一でゼロから始めます。セミナー化学で典型レベルまで固めます。入試レベルは重要問題集です。
物理は高2の2月頃に本格スタートします。飯泉の実況中継で理解してセミナーで典型問題を網羅します。物理も重要問題集で二次レベルの演習を行います。

国語・社会・情報
高3の春から少しずつ現代文と古文の基礎知識をインプットします。社会と情報は夏休みから始めます。

志望校/横浜国立大学理工学部
二次試験科目/英語・数学・化学・物理

英語
英単語はLEAP英単語1冊でカバーします。英文法は秋のうちに動画でわかる|必修文法編で基礎を復習し、冬から学校で使用しているNext Stageに本格的に移行します。英文解釈は2冊で標準レベルまで完成させます。後半は自由英作文編と長文読解演習が中心です。

数学
数学の基礎は学校でしっかり勉強していることを前提に、1冊目は黄色チャートで典型問題の復習をします。文系の数学(赤)で共テ75%程度までの応用問題の演習を行います。数学Ⅲは高3の4月から始めます。秋から標準問題成功で二次試験レベルを仕上げます。

化学・物理
化学はゼロから劇的新標準演習で典型レベルまで仕上げます。入試レベルは標準問題精講を使用します。物理は漆原良問問題集で演習します。
物理を得点源にするために名門の森で多めに演習します。

国語・社会・情報
現代文は生きる現代文キーワードで重要語句をインプットし、夏から読解演習をします。公共・政経は完全マスターで演習しながら総復習します。

志望校/名古屋大学理学部
二次試験科目/英語・数学・化学・生物

英語
英単語はSTOCK3000で高1の総復習から始めて11月頃にシステム英単語に手をつけます。英熟語はターゲット1000Rで音読教材を確保します。
文法は高校英文法ひとつひとつで基礎から丁寧に復習して12月頃からScramble英文法・語法を使って入試レベルまで固めます。英文解釈は英文熟考の上下セットで基礎から入試レベルまで万全です。

数学
数学は入門問題精講で基礎を理解しレジェンドの星3までで典型レベルを固めて共テ80%に到達します。数学Ⅲも同じ構成で高3の春から始めます。数学Ⅲの入試レベルの演習は理系数学のプラチカを使用します。

化学・生物
化学はリードLightノートで授業の復習をして鎌田の理論で典型レベルを網羅します。良問問題集で典型レベルと応用レベルの演習量を確保します。
生物は大森の最強講義セミナー生物で知識を盤石にします。図やイラストは生物図録を参照します。夏以降は重要問題集で二次レベルの演習を積みます。

国語・社会・情報
現代文は単語と漢字で背景知識を固めます。古文文法は講義と典型問題の2冊を使います。地理は集中講義で知識を復習します。情報は学校教材を活用する前提の計画です。

志望校/神戸大学農学部
二次試験科目/英語・数学・化学・生物

英語
英単語はターゲット1400で高1の総復習から始め、11月頃に速単必修編に手をつけます。英熟語は速読英熟語で音読教材も確保します。
文法は高校英文法ひとつひとつで基礎から復習して12月頃からPower Stage英文法・語法で文法と語法まで完成させます。解釈は基礎テオリア解釈ポラリスの人気セットで基礎から入試レベルまで万全です。

数学
数学はやさしい高校数学で深く理解し、Super Quickで典型レベルを網羅します。文系赤で簡単な入試問題を演習し、1対1対応の数学で二次試験レベルを固めます。数学Ⅲはやさしい黄色チャートで典型レベルまで固めます。

理科
化学は講義(おもしろいほどわかる)⇨標準(セミナー)⇨演習(鎌田の科学問題集)という流れで理解から演習までスムーズに繋げます。
生物は教科書と学校のプリントで授業を総復習して、リードLightノート基礎問題精講で典型的な問題を網羅します。良問問題集で二次レベルの演習を積みます。最新図説生物も使って図やビジュアルを把握します。

国語・社会・情報
現代文は最強の現代文で典型レベルの演習を積みます。漢文はヤマのヤマで句法を網羅し、公共・倫理は決める!で知識をインプットします。

英語の配点と優先度

国公立大学文系の入試では、全配点のうち20〜30%を英語が占めます。共通テストの900点中200点がリーディングとリスニングに配分され、二次試験でも英語が出題されます。
共通テストで7割を安定して得点できるようになるまで、全科目のうち英語を最優先で進めます

「一文読解」を最速で完成させれば勝てる

大学受験の英語を最も効率的に伸ばす方法は「一文読解の完成」を最優先にすることです。
ピリオドからピリオドまでの一文で読める文章を増やす(読めない要素を減らす)ことで、長文読解でも英作文でも得点できるようになります。

一文読解は英単語英熟語英文法英文解釈の4分野です。この4分野の標準レベルの知識が十分に固まれば、地方旧帝大でもほぼ全ての英文を読めるようになります。これらの知識に加えて速読力と記述問題への対応力を鍛えることで合格点を取れるようになります。
ここから分野ごとに分けてご紹介します。

英単語:「1秒以下」が定着の基準

英単語は毎日30分から1時間100〜200語程度を周回し続けます。
もし中学レベルの英単語に苦手意識がある場合には中学レベルの単語帳から始めることをおすすめします。中学レベルは2ヶ月で完成させることを目指します。
中学レベルを終わらせたら大学入試レベルの単語帳に進みます。標準レベルの単語帳1冊で全ての国公立大学に対応できます(付録資料参照)。まず前半の1,000語程度を最速で固めることを目指します。こちらも毎日30分から1時間程度で100〜200語程度を周回し続けるのが良いでしょう。
大学入試の標準レベルの単語帳のうち2,000語程度90%定着させることができれば共通テストで85点以上を目指すことができます。また地方旧帝大の二次試験でも単語で困ることは少なくなります。

英熟語:800個で心配ナシ

英単語の影に隠れがちですが、英熟語も必要不可欠です。
入試問題では長文読解の文意の把握でも、選択肢中で単語から熟語の言い換えでも頻出です。

英熟語は動詞を含む熟語300〜400個の定着度合いで入試結果に差がつきます。最初の2〜3ヶ月は最重要の400個から始めて、最終的には800個程度の熟語の9割を1秒以下でスラスラ答えられることを目指します。
英熟語は英単語よりも習得に4〜5倍程度時間がかかる人が多いようです。3〜4ヶ月かけて薄く広く何十周も周回する計画で進めます。英単語の標準レベルを始めるタイミングから一緒に進めましょう。毎日20〜30分程度でコツコツと進めると長期記憶に効率よく残ります。

国公立の記述は英文法が中心

英文法は大学受験英語の中心であり最も差がつく分野です。文法に時間をかけることが合格への最短ルートです。英文法を丁寧に仕上げることができれば長文読解でも英作文でも安定して高得点を取れるようになります。受験勉強を始めてしばらくは英語の勉強時間の半分は英文法にかけるくらい英文法を重視して進めます。

英文法2つのステップ

英文法は2つのステップに分けてステップアップすることで効率的にマスターすることができます。

1つ目は「仕組みを理解するステップ」です。
関係代名詞関係副詞の違いや、不定詞の名詞用法・形容詞用法・副詞用法の使い分けなど、重要箇所の文法の構造を、入門レベルの参考書で丁寧に理解します。このステップを丁寧に進めるほどその後の伸びが加速します。よほど英語が得意でない限り、たいていの受験生はこのレベルから復習し直すことをおすすめします。入門レベルの3冊から1冊選びます。

2つ目は「パターンを覚えるステップ」です。VintageやNext Stageなどの網羅系問題集と呼ばれる参考書で500〜800題を解きながら典型的な出題パターンを網羅します。文法範囲ごとの代表的な問題や慣用表現を一通り学ぶことができます。半年ほどかけて全体を5〜7周して9割定着させることができれば、ほぼ全ての大学で合格点を取ることができます。

網羅系問題集に入る前にKADOKAWAの「英文法ポラリス」シリーズでより丁寧に理解してから網羅系問題集に進むのもおすすめです。

「文法はどこまでやればいいの?」と質問を受けることがあります。
文法の問題集では「すべての問題を他人に説明できるレベル」を目指して演習と解説を繰り返します。正解の根拠を説明できるようになれば、実際に大学の入試問題を解く際にも自信を持って回答できるようになります。

英文解釈:英文の語順をマスターする

英文解釈では、文中の句や節がどの品詞として機能しているかを見抜き、文型を判断して意味を把握する訓練をします。さらに倒置や強調構文など特殊な構造のパターンも学び、大学入試で出題されるどんな文章でもスラスラと意味が取れるようになることを目指します。難関大学になればなるほど英文解釈の理解で差がつきます。

入門レベルの1〜2冊で品詞の判別語順の原理原則を学び、さらに1〜2冊で特殊で難しい構文の型をマスターします。(入門と標準の違いには2章参照)

標準レベルの参考書ではさらに特殊な、難しい構文の意味の取り方を学びます。関係代名詞so that構文など、入試で頻出の構文を把握し自然に訳す方法を学びます。

ここまでの英単語・英熟語・英文法・英文解釈の標準レベルまでが9割程度完成していれば、共通テストでも国公立大学の二次試験でも、ほぼ全ての文章を十分に訳すことができるようになります。
高3の4月にこのレベルに達していれば地方旧帝大は十分に合格圏内に入っています。

長文読解:本番形式の設問練習&速読

一文読解までの知識が8割固まり、共通テストレベルで75点程度が安定したら長文読解の演習を始めます。長文読解の問題集では実際の入試問題の設問形式に慣れることで、早く正確に解答できるように訓練します。また本番レベルの長文を読むスピード感を養います。

長文読解の演習をすることで、設問のパターンやテーマを身につけることができます。知っているパターンが増えるほど、初見の文章でも「この展開は見たことがある」と感じられてスムーズに読むことができるようになります。
環境問題教育問題人工知能など頻出テーマの展開パターンをインプットします。毎週2〜3題のペースで長文問題を解き続けます。

音読量は速読力

国公立大学の二次試験や私立大学の個別試験はもとより、共通テストでは異常とも言える速読力が求められます。声に出せるスピード程度の読解スピードでは共通テスト英語全体の半分程度しか解き終わらないほど分量が多いです。そこで、速読力の強化は共通テスト対策において非常に重要なテーマです。

速読力強化のために、長文の問題集や速読シリーズ(Z会)の文章を使って1本あたり30回程度の音読を繰り返します。合計で50〜60本の長文を30回ずつ音読することができれば、大学受験で十分に戦える速読力を身につけることができます。

春頃から毎日20〜30分でシャドーイングをしながら速読練習を続けます。

英作文:型を身につければ安定して得点できる

英作文は和文英訳自由英作文で対策内容が大きく異なります。二次試験で出題されている形式の対策を行います。

和文英訳は、日本語から英語に翻訳する問題形式です。型通りの英文を正確に書けるようになることが最大の得点源です。時制の一致、関係詞の使い方、比較表現など、頻出の型を100本程度インプットすれば本番で安定して書けるようになります。減点されない英文を書くためには、英文法の理解と典型表現のマスターが不可欠な分野です。

自由英作文は、80〜120ワードで自分の意見を英語で表現する問題形式です。対策として、自由英作文ならではの構成展開を身につけます。「結論→理由→具体例→もう一度結論」の型など、定番の構成を使います。
自由英作文の英文では独特なアイデアは必要ありません。無難な意見を論理的に構成できる力があれば確実に得点源にすることができます。論理的な構成力と、スペルミスや文法ミスでの失点を減らすために演習を繰り返します。

数学は「ていねいに理解⇨解法パターン」で難関大合格に届く

大学受験で出題される問題のタイプは3つのレベルに分かれています。
1つ目は公式や定理を使って1回の計算で解ける問題。2つ目は典型的な解法パターンをあてはめて解く問題。3つ目は、複数の解法を組み合わせる初見の応用問題です。

大学受験で出題されるのはほとんどが2つ目のレベルまでで、このレベルの問題を抜け漏れなく解くことができるようになれば地方国公立大学でも合格点を取ることができます。同時に共通テストでも70点程度を得点することができます。

大学受験の数学を始めたら、入門レベルと標準レベルの問題集を使って典型的な問題をスラスラと解けるようになることを目指します。このステップが大学受験数学の最も重要かつ時間のかかる段階です。

一方で地方旧帝大など難関大学では、こうした典型パターンには収まりきらない応用問題も出題されます。いわゆる難問です。ただ、こうした難問は解けなくても、典型的な問題までをミスなく正答することができれば合格点を取ることができます。

つまり大学受験では、典型的な解法パターンをしっかり身につけることができれば合格ラインに届きますです。旧帝大といえど、必ずしも突飛な難問や思考問題まで全て解ける必要はないんです。

地方旧帝大では、共通テストやセンター試験の過去問で85点程度取れる実力があり、定番の問題を定番の解法で解くことができれば、二次試験でも十分に合格点の65%に届きます

数学は分量がとても多く億劫になる人が多いようですが、全体を分解してみると「こういう時、こうなる」の繰り返しです。公式と解法パターンを着実に身につけていけば、入試レベルでも十分に得点できるようになります。時間こそかかりますが、根気よく続けていけば着実に攻略できます。

「公式」と「求めるもの」をセットで覚える

各分野の問題を解くために公式を覚えることになりますが、そこで公式の発動条件もセットで理解しておくと、どんな問題でも自在に使いこなせるようになります。

例えば二次方程式の判別式であれば、「実数解の個数を判定するためのもので、係数a, b, cが分かっていれば使える」というところまで把握しておくことで、問題文を見たときに「ここで判別式が使える」と自然に気付くことができます。

公式の意味まで理解できていれば初見の問題でも適切な公式を選ぶことができるようになります。

数学は量より「1行ずつ丁寧に」

数学の参考書の解説を読む際は1行ごとに論理の流れを追いかけます。ここに全てが詰まっています。

確認すべきポイントは3つです。①「なぜその式変形をしたのか」、②「なぜその解法を選んだのか」、③「次の行に進むために必要なものは何か」
この3つを自分の言葉で説明できれば、その解法は完全に自分のものになっており、典型的な問題は解けるようになっています。

問題集では問題のレベルが上がるにつれて解説で基本的な式変形が省かれることが多くなります。この行間を自分で補える力が身につくと、どんなレベルの問題集に進んでもスムーズに理解できるようになります。

問題集の解説で省略されているものが分からなくて詰まってしまうことがあれば、その箇所の写真を生成AIにアップロードして質問すれば、ピンポイントで詳しく解説してくれます。自分が納得いくまで細かく質問をすることができます。一度使うと手放せなくなるようです。

チャートの回し方が分かれば、合格まであと少し

「青チャート」「黄色チャート」「ニューアクションレジェンド」など網羅系と呼ばれる問題集は大学受験の数学で最も長い時間を使う教材です。ほぼ全ての受験生が使うことになるため、改めて進め方をご紹介します。

例えば青チャートの進め方を例にあげます。

青チャートは、IAだけで約150題の例題があり、1周目は40〜60時間かかります。2周目以降は解ける問題が増えているため、1周あたりの時間は半分程度に短縮されます。例えば150題なら、3〜4周して120時間程度かかる人が多いようです。

進め方のコツは、コンパスのレベルを段階的に上げていくことです。
まずコンパス2までの問題を2〜3周して8割解けるようにします。この段階で各分野の基本的な公式と解法が身につき、共通テストの各大問の前半が解けるようになります。
共通テストでは40〜50%程度の得点が見込め、地方国公立大学の二次試験でも各大問(1)は解ける問題が出てきます。

次にコンパス3までの問題を同様に繰り返します。コンパス3まで8割解けるようになれば、共通テストで65〜75%程度を安定して取れるようになり、地方国公立大学の二次試験でも5〜6割程度は得点できるレベルに到達します。

さらにコンパス4まで進めると、旧帝大やTOCKYレベルの二次試験でも5〜6割を狙えるレベルになります。共通テストでは75〜85%程度が目安です。

問題を見たときに「この問題にはこの解法を使う」とすぐ浮かぶ状態になっていればその問題は卒業です。解けた問題に○、解けなかった問題に×をつけて、×の問題だけを集中的に周回すると、効率よく全体の定着率を上げることができます。

「黄色チャート」を使う場合はコンパスの数字を1つ上に読み替えてください。黄色チャートのコンパス3が青チャートのコンパス2、黄色チャートのコンパス4が青チャートのコンパス3におおよそ対応しています。

「ニューアクションレジェンド」の場合は、「青チャート」のコンパス3が「ニューアクションレジェンド」の星2と3の間のレベルです。

数学Ⅲは文系数学の典型レベルが安定してから

理系の二次試験は数学Ⅲの微分積分極限を中心に出題され、一部確率整数も出題されます。数学Ⅲは数学IAIIBC範囲の微分・積分や数列を元にした分野のため、まず数学IAIIBCの典型レベルを十分に解けるようになってから数学Ⅲを始めます。数Ⅲ開始の目安としては、チャートなどの典型問題を一通り解けるようになって共通テストやセンター試験の過去問で最低70%が安定してからが良いでしょう。

共通テスト数学で高得点を取るための3つの力

共通テストの数学は、問題文が長く独特な出題形式が特徴です。旧センター試験に比べて安定して高得点を狙うことが難しくなり、今や国公立大志望者にとって最初の大きな壁となっています。

共通テストでは基礎力読解力スピードの3つの力を鍛えることで高得点を目指すことができます。

基礎力は全ての土台です。基礎力とは公式と典型的な解法パターンをスラスラと使える力です。問題文がどれだけ長くても求められている計算や式変形はあくまで典型的なパターンであることがほとんどです。各大問の前半は基礎的な問題で構成されているため、ここを確実に得点できれば安定して6〜7割に届きます。チャートなどの問題集のコンパス2や3の問題で対応することができます。

読解力は共通テスト特有の力です。太郎さんや花子さんが何度も登場し、日常生活に交えた問題文が出ます。共通テストは問題文が長く設定が複雑に見えることがありますが、必ずしも全てを細かく読む必要はありません。
求められていることを正確に把握し、解くために必要な要素だけをピックアップできるようになると長い問題文にも落ち着いて対応できるようになります。この部分は共通テスト形式に慣れるしかありませんね。慣れてくることで「どの数字を求めればいいのか」を見極める力が身につきます。市販の実戦問題集などで共テ形式の問題演習を続けましょう。

解くスピードは、演習量を増やすことで自然と上がっていきますが、日頃から時間を計って問題を解く習慣をつけることでさらに伸ばすことができます。途中式を全て書くのではなく、暗算で処理できる部分を増やすなど、小さな工夫の積み重ねが本番での余裕につながります。

二次試験の数学は過去問演習で伸びる

難関国公立大学志望の場合、典型的なレベルを問題を十分に解けるようになり共通テストで80点以上が安定するようになったら、出来るだけ早く過去問演習に入ります。数学は過去問とその復習で実力を大きく伸ばすことができる科目です。過去問はいわば最も質の高い問題集です。

難関国公立大学の二次試験では、大学によって分野ごとの出題頻度に特徴があります。
例えば最近は「確率」の出題頻度が高い大学が多いようです。一方で「微積」が頻出の大学もあります。志望校の過去問を研究して頻出の分野を見つけ、頻出分野を優先して進めるなど効率的に対策ができます。

できるだけ早くこの過去問サイクルに入るための基礎力をつけることこそが、難関国公立の数学を攻略する上での最優先の目標です。

化学は理論化学無機化学有機化学の3分野に分かれています。理論化学は計算が多く、無機化学と有機化学は暗記が多い分野です。まず理論化学の典型レベル完成を目指します。
共通テストや国公立大学、私立大学での入試問題の配点のうち40~50%程度は理論化学から出題され、無機化学や有機化学でも難易度が上がるにつれて理論化学の計算と融合した問題になるため理論化学から始めます。

理論化学の共テ70%に到達する進め方

理論化学は化学反応の法則を当てはめて計算して反応の結果を導き出す分野で、「理解」と「計算」の両輪で成り立っている分野です。
まずは法則や現象を丁寧に理解することで解き方を忘れなくなります。法則や現象とは気体分野のヘンリーの法則や、化学平衡におけるルシャトリエの原理などです。各公式が「何がどうなることを示しているのか」を自分の言葉で説明できるレベルまで整理しておくと今後の典型問題演習で解き方がスムーズに分かります。

例えば気体の状態方程式PV=nRTは、なぜPV=(w/M)RTやP=dRT/Mに変形をすることができるのかを、物質の性質を理解した上で説明できる状態にできれば、今後どんな難関大学の問題でも解き方を見つけることができます。公式を暗記しただけだとどの問題でその公式を適用すべきか判断出来なくなることがあるので、現象の理解と公式の意味を繋げることを目指します。

理論化学のメカニズム理解のステップで、もし学校の授業だけでは不安な場合には講義系の参考書を使用します。特に酸化還元以降の分野では難易度が上がり複雑になるので、特に理解に時間をかけます。もし中学レベルからやり直すなら、文系の化学基礎の参考書ではさらに入門レベルに特化していて説明が丁寧です。

網羅系参考書で共テ7割と地方国公立大学合格

ここまでで基礎的なレベルの理解をすることが出来たら各分野の典型問題を網羅します。セミナー化学やリードα化学、新標準演習などの網羅問題集基本問題レベルの問題を8割解けるようになれば、基礎は完成して共通テストで6〜7割程度得点できるようになります。中堅私大でも合格点を取れる大学が出てきます。
理論化学をゼロから始める場合にはこのレベルに到達する期間の目安は4〜6ヶ月です。

理論の暗記量はどれくらい?

理論は無機や有機に比べて暗記量は圧倒的に少ないですが、元素の周期表は暗記が必要です。難関大学の合格最低点を取るためには4周期目まで即答できるレベルに仕上げます。他にも酸化剤還元剤の種類やイオン化傾向なども暗記事項です。

無機化学と有機化学

理論分野の典型問題を8割程度解けるようになったら無機分野有機分野を始めます。高校の授業に合わせてどちらから始めても構いません。

無機化学では、金属や非金属の性質について学びます。物質や化合物の反応の性質など暗記量が多く、抜け漏れなく定着させるための工夫が必要な分野です。
例えば、鉄の分野であれば、
◯ 鉄の酸化物(FeOなど)
◯ 鉄イオンの性質(色や沈殿など)
◯ 鉄の化合物の反応
◯ 鉄の工業的製法について
など、鉄関連だけでも覚えることが非常に多いです。他にも水溶液の色など単に覚えるしかない事項も多く、無機分野の序盤はほとんど暗記です。

一方で、無機の分野は一度覚えてしまえば化学の中で最も点数を稼ぎやすい分野になります。共通テストでは例年大問3を中心に30点前後が無機分野から出題されています。覚えるべきものを覚えれば3割前後を確保でき、努力が点数に繋がりやすく計算の立ちやすい分野です。

有機化学

有機化学は構造式を用いて物質の構造を理論的に学ぶ分野です。最終的には難関大二次試験の構造決定問題をスラスラと解けるようになることを目指して暗記と演習を進めます。
序盤で物質ごとの性質や反応の流れをマスターします。序盤は暗記が中心です。有機化学では化合物ごとの全ての性質を覚えます。例えば、ある物質からある物質を作るという形で反応が進んでいき、その物質の性質がアルコールやカルボン酸なのかを判断できることを目指します。難関大学志望なら教材に載っている芳香族の反応経路は全て覚えたいです。

まずは有機化合物の構造の基本となる脂肪族化合物から始めます。まず化学式から構造を考える力をつけて、後半で名前や構造を覚えます。 
典型的な基本問題として「C5H12Oで表される異性体を書き出し命名せよ」と問われます。こうした問題に即答できるように有機化合物の命名方法などを定着させます。このあとに官能基ごとの性質や反応を覚えていきます。アルコールであれば弱酸性を持っていること、カルボン酸とアルコールのエステル化の反応なども暗記すべき知識です。
 
代表的な有機化合物の構造を覚えた上で官能基ごとの反応を覚えていくことで、有機化学全体の知識が繋がります。

難関大二次の主役は構造決定問題

地方旧帝大など難関大学では有機化学の応用問題として構造決定問題が頻出です。構造決定問題は難しく差がつく問題です。
官能基の性質や反応、反応の決まり(マルコフニコフ則、不飽和度など)など、ここまでの全ての理論や知識を組み合わせて解く問題で、性質の本質的な理解と細かい暗記が同時に問われます。地方旧帝大はもちろん、筑波大学や横浜国立大学、早慶などの難関大学の有機化学の大問で頻出です。

難関大対策として構造決定専用の参考書もあります。理論・無機・有機化学の標準レベルまでが完成した後に、夏から秋にかけて構造決定に集中して演習する時間を確保します。

共通テスト対策

共通テストは正誤問題が特徴的です。また、共通テスト特有の「初見の状況に対して思考力が必要」な問題は、暗記量や計算力以外に読解力や思考力が問われるため、共通テスト以外で対策しにくい形式です。共通テスト模試や共通テスト実戦問題集を解く時間を十分に確保して得点アップを目指します。網羅系問題集の基本問題までを8割ほど自力で解けるようになったらいつでも共通テスト対策を始める準備ができています。

国公立二次試験

国公立大学の二次試験は、ほぼ全ての問題が記述式です。
地方旧帝大志望の場合、理論化学分野では例えば重要問題集など入試レベルの問題集8割は解けるようになっている必要があります。それ以外の国公立大学では入試レベルの問題集の半分ほどが取れていれば十分です。
無機化学では地方旧帝大志望なら反応式や物質の性質は隅々まで覚えておく必要があります。有機化学では、先述の通りほとんどの大学で難しい構造決定問題が出題されます。

物理は誰でも確実にできるようになる科目です。

◯ 問題ごとに解き方のパターンが大体決まっている
◯ 入試で点を取るために必要な公式や例題の量が全科目で最も少ない


いくつかの重要な公式を使いこなせるようになれば問題が解けるようになります。ひらめき力やセンスは必要なく、誰でも本番で得点源にすることができます。「センスが必要」と思われがちな科目ですが、「丁寧な理解とパターン化」で全て解決できます。

物理の年間計画は2つのステップに分けて計画します。
ステップ①⇨公式の暗記↔︎典型問題のパターン暗記
ステップ②⇨完全初見の応用問題

ステップ① 公式の暗記←→典型問題のパターン暗記まで

このステップで物理の70%まで完了できる大事なステップです。

基礎から標準レベルまでの物理の入試問題は、与えられた物理量を公式に代入することで物理量を出すという操作の繰り返しです。



どんな問題でもこの操作を完了するために、
①どの物理量を求めるために
②設問の状態をどう分解するのか
③どの公式を使うのか
この3点を判断することができれば、どんな問題もパターンの範囲内で計算できる問題であることが見えてきます。
 
基礎から標準レベルまでの物理の入試問題は、与えられた物理量を公式に代入することで物理量を出す典型問題です。このレベルの典型問題をスラスラと解けるようになれば入試レベルでも十分に得点できるようになります。

物理はひらめきや思考力が必要だと思われがちな科目ですが、実際に世間がイメージしているいわば天才的なひらめきや思考力が求められるのは、旧帝大や早慶の各大問の(3)以降など、必ずしも得点しなくても合格最低点は取れるような難問のみです。
東大、京大、東工大や早慶で物理を得点源にする場合にはこの次元まで目指したいですが、ここまで到達すべき受験生は一部です。

公式を覚える=公式の使い方を覚える

物理は演習の量よりも理解の「質」が決定的に重要な科目です。物理公式のアルファベットが何を示しているのかどの物理量がどうなることを表した公式なのかを丁寧に説明できるように定義をまとめる作業が不可欠です。
これが分かればどのような状況でどの公式を使えばいいか分かるようになります。ここを飛ばして問題を解くごとに公式リストを行ったり来たりしているだけだと、典型問題を解けるようになるまで時間がかかってしまいます。

例題で公式の使い方を覚えれば忘れない

基本の公式が示していることを整理したら、例題で使い方を覚えます。公式を覚えるというのは公式自体を覚えるというよりも公式の使い方を覚えるイメージです。講義系参考書の練習問題教科書網羅問題集の基本例題レベルの問題をゼロから自分で組み立てることで公式の使い方が定着します。
 
公式単体だけではなく例題とセットで使い方を覚えます。格闘ゲームで必殺技のコマンドを覚えるように、記号を覚えつつ同時に実際にコントローラーで技を出しながら覚えるのと似ています。文字式を覚えるのと同時に状況と使い方もセットで覚えることで使いこなせるようになります

講義の参考書と基本問題で共通テスト70%に届く

ステップ①では、現象のイメージ理解典型的な計算問題までをセットで進めます。
このステップの最終ゴールは、公式の使い方をしっかりと理解した上で網羅問題集(セミナー物理、リードα物理、物理アクセス、エクセル物理)などの基本問題レベルの典型問題をスラスラと解けるようになることです。市販の参考書では物理のエッセンス基礎問題精講良問問題集の必須問題までがこのレベルに当たります。
こうした問題をスラスラ解けるようになれば共通テスト70〜75%を得点することができ、地方国公立大学では合格点に届きます。

例題は全て自分で図を書く

物理をゼロからやり直す場合には、講義系の参考書から始めます。宇宙一わかりやすい物理漆原のおもしろいほどわかる本飯泉の実況中継動画で分かる物理など、自習でもゼロから公式を理解して典型問題を解けるようになります。
この参考書では、ほとんどの全ての問題で実際に自分で図を描きます与えられた条件と要素を自分でゼロから整理します。
この参考書の練習問題を他人に説明できるくらい理解することができていれば、共通テストで50%程度は得点できるようになっています。

物理を始めたらまずは力学から始めます。電磁気や波動分野では分解をする際に力学の考え方を使用します。
力学を始めたら講義系⇨網羅問題集の基本問題までを解けるように進めます。

基本問題を8割程度解けるようになったらセンター試験共通テストの過去問を分野ごとに解いて実際に6〜7割程度得点できるようになっているかを確認します。もし6割未満の場合には復習して再チャレンジします。6割取れていれば次の分野に進みます。
力学をここまでのレベルに仕上げる期間の目安は2〜3ヶ月です。

旧帝大以上を目指す場合には網羅問題集の問題を見たら瞬時に関連の公式が全て思い浮かぶようなレベルまで定着させます。
地方旧帝大合格を目指す場合には、高3の7月までに全分野でこのレベルに到達することを目指します。

共テ・センターの過去問で8割安定したら難問へ

共通テストやセンター試験の過去問で75〜80%が安定するようになったら、旧帝大や早慶の過去問やそのレベルの問題集を解き始めます。難問をじっくり考えることで初見の難問を解ける力を身につけることを目指します。
教材は、重要問題集名問の森標準問題精講良問問題集のレベルアップ問題、網羅問題集の発展問題です。

難問・応用問題の難しさ

本書対象の地方旧帝大レベルの難関大学では、二次試験の設問の後半では典型問題を超えた難しい問題が出題されます。こうしたいわゆる難問は思考力やひらめき力が必要な問題です。設問で何が求められているのか、どう分解すればいいのか一見さっぱり分からないようなレベルの問題です。

こうしたレベルの問題では、パターンに当てはめれば誰でも解けるようになる方法はなく、各分野の物理現象を定義や法則から深く理解した上で複雑な計算問題を処理する力が無ければ解けません。
例え一見手がつけられないような問題に見えても、問題の条件を整理関連の公式を全て書き出して、数字が出せそうな部分を出すなどして少しずつ正答に近づく努力を続けます。

生物は大きく分けて「代謝」「遺伝情報」「発生・生殖」「環境応答」「進化・生態」と5つの分野に分かれています。

それぞれの分野を難関大合格レベルに仕上げるために5つのステップに分けます。
1つ目のステップがメカニズムの理解、2つ目が用語の暗記、3つ目が計算問題、4つ目が説明記述問題、5つ目は実験考察問題の論述です。

4つ目の説明記述問題までスラスラと解くことができるようになれば、地方旧帝大の二次試験でも6割程度得点することができます。2つ目の用語暗記まで十分に解ければ有名私立大学でも合格点を取ることができ、3つ目の典型的な計算問題まで解けるようになれば共通テストで7割を確保できます。

こうしたレベルに到達するために4種類の教材を使います。

①教科書/市販の講義系の参考書でも可
②網羅問題集/セミナー生物やリードα生物、リードライトノート、ニューステップアップなど
③入試問題集/セミナー生物の発展問題、重要問題集、良問問題集など
④資料集

生物の序盤のは全分野のメカニズムの理解用語の定着に大半の時間がかかります。教科書や資料集を使って理解しながら、網羅問題集の基本問題までを解けるようにします。このステップだけでも半年から9ヶ月程度を見込んでおきます。
5分野それぞれ2ヶ月で知識問題の8割固めるとしてもかなりタイトなスケジュールです。

大学受験の中盤から後半にかけて計算問題や説明問題などの応用問題対策に時間をかけます。ここまでで地方旧帝大レベルの合格点を取ることができます。
東京大学や京都大学を目指す場合には、ここからさらに実験考察論述問題対策を加えます。

暗記ステップの進め方

生物の受験勉強の大半を占めるのが理解と暗記のステップです。セミナー生物やリードα生物などの基本問題までを8割正解できることを目指して進めます。

部位の名称や物質名、物質の性質など覚えるべき量が非常に多いのが特徴です。細かい知識を覚えるためにしっかり理解するための時間を確保します。
例えば、生物の代謝分野の光合成の反応では、葉緑体で起こるATPを作る反応、カルビンベンソン回路光化学系の仕組みやメカニズムや順序を理解した上で関係する物質名の定着を進めます。

生物の新しい分野に入ったらまずは代表的な反応や仕組みをざっと理解することから始めます。
例えば「呼吸」は生物にとって必要不可欠な働きです。仕組みをざっと理解する段階では、呼吸は酸素を取り込んでATPを作り二酸化炭素を発生させる反応で、その過程で変換させる系が3つ(解糖系クエン酸回路電子伝達系)あることを掴むといったイメージです。
 
理系の生物よりも生物基礎の段階の方がこのような仕組みやイメージの説明が丁寧です。もし苦手意識がある場合には生物基礎の教材から始めることでより理解が深まります。

このステップでおすすめの教材は教科書市販の講義系参考書です。
教科書は各分野の図やグラフが必要十分な量で掲載されています。市販の参考書なら「生物合格77講(東進ブックス)」「知識の焦点(Z会)」などでさらに深掘りできます。 

典型レベルの知識の定着確認としてリードLightノート必修整理ノートがおすすめです。この2冊はセミナー生物やリードαの用語問題と基本問題までに特化して、図をさらに大きくして書いてある教材です。穴を埋めながら解くことができ、「覚えたつもり」を防ぐことができます。高校2年生から生物に取り組める場合にはぜひ採用したい教材です。

地方旧帝大を目指す場合にはこのステップで資料集も併用します。資料集には教科書には掲載されていない図や物質名がさらに詳細に記載されています。

ここまでの知識で大半の大学で合格点を取るための知識を網羅することができます。
教科書やリードLightノートを章ごとに3周程度回したらセミナー生物リードα生物基本問題までを解きます。基本問題までを8割程度解けるようになれば、有名私立大学や地方国公立大学でも合格最低点を取れるようになります。

章ごとに基本問題までを周回したらその分野のセンター試験の過去問を解きます。大問ごとに7割程度の得点できているようであれば、その分野の典型レベルが定着していることを確認することができます。
ここまでが基礎と言われるレベルです。

絵を描いて長期記憶に定着させる

生物では大量の仕組みと用語が登場します。こうした大量の知識を効率よく覚えるのに役に立つのが絵を書く勉強法です。例えばカエルの発生であれば、受精卵から卵割を起こして、桑実胚になり、原腸胚期・神経胚期を経て、オタマジャクシになっていく図を順番に書いていくようなイメージです。
状態の変化と関係する物質名や部位の名称を自分でゼロから調べて描くことで効率よく覚えることができます。初歩として教科書に掲載されている図を全て描くのがおすすめです。上級編として資料集に掲載されている写真や図を全て自分で描けるようになれば、全ての入試問題で合格点を取れるようになると言っても過言ではありません。

難関国公立の説明問題と論述問題対策

難関国公立大学では説明問題論述問題が頻出です。
仕組みや性質、特徴を60文字から100文字程度で記述する説明問題と、設問の実験から分かることを100~300文字程度で記述する実験考察の論述問題に分かれます。

説明問題では暗記ステップで定着させた仕組みや性質、特徴を自分の言葉で記述できるように訓練します。問題集で例題を解きながらこれまでの知識を復習して、性質や状態を簡潔に記述できるように繰り返します。説明問題はあくまで知識問題の延長線上にある問題なので、教科書や資料集に戻って分野ごとの性質を復習します。

実験考察の論述問題は難問で、東大京大で頻出です。初見の実験から分かることを性質や特徴などを踏まえて論述します。非常に難易度が高い問題です。重要問題集のB問題実験考察対策問題集過去問で演習を続けます。
地方旧帝大では論述問題よりも説明問題が多く、実験考察の論述問題は1,2題程度出題されます。

いずれもセンター試験や共通テストの過去問で8割程度の得点が安定してから対策をスタートします。

共通テスト対策

生物の共通テストの出題形式の割合は、用語問題2〜3割、残りは7〜8割は実験考察問題を元にした設問です。
用語問題はここまでの王道の勉強法で十分にカバーできます。一方で、残りの実験考察問題は共テならではの読解力を必要とする問題です。現代文を読解するかのような力が求められ、共テ以外に類題が無いので専用の対策が必要です。共通テストの過去問に加えて市販の共通テスト実戦対策問題集で量をこなします。

共通テストの実験考察問題は文章量が多く、途中で趣旨を見失うことがあります。長い説明文に惑わされがちですが、必要になるのは前提と結果のみです。生物でも現代文とのように問題文の重要な箇所にメモを取りながら読み進めます。

国公立理系は東大と京大を除き、国語は共通テストのみで使用します。現代文は対策法が曖昧になりがちで、古文・漢文は敷居が高いと思われがちな科目ですが、対策分野と内容を絞れば効率的に共通テストを攻略することができます。

現代文

「知識パート」と「読解パート」に分けて進める

現代文の勉強は「知識パート」「読解パート」の2つに分けて進めます。どちらもインプットと演習の積み重ねで確実に力がつく分野です。

知識パートでは語彙やキーワードをインプットします。キーワードとは、「パラドックス」「形而上学」「相対的」「構造主義」など、大学受験の現代文に頻出する専門用語のことです。日常会話では使わない言葉が本文中に登場するため、語彙の意味を知っているかどうかで本文の理解度が大きく変わります。キーワードの参考書を1〜2冊で評論文がぐっと読みやすくなる実感が得られるはずです。
もしゼロからやり直したい場合には日本語の常識語を復習できる「中学 国語力を伸ばす語彙1700」から始めるのがおすすめです。

読解パートでは、問題文を正確に読み設問に答える力を鍛えます。対比構造や具体例、パラグラフ間の関係を見抜く力を鍛えます。知識パートでキーワードを覚えた上で読解演習に進むことで、効率よく読解力を伸ばすことができます。

また、大学受験の現代文では環境問題教育論芸術論都市論メディア論などが頻出のテーマです。頻出テーマの背景知識を知っておくことで初見の文章でも筆者の主張を素早く掴めるようになります。読解の演習ではできるだけ多くの問題演習を重ねることで1つでも多くのテーマに慣れることを目指します。

現代文はインプットと演習量で伸ばせる科目

現代文には感覚的な科目だと感じられることもあります。それまでの読書経験や文章への慣れによって、大学受験でそれほど対策をしなくてもすぐに得点できる人がいるのも事実です。

しかし、勘違いすべきではないのは、それは「勉強しても伸びない」ことではないということです。現代文が得意な人の「感覚」と呼ばれるものを分解してみると、その正体は結局のところ知識と経験の積み重ねであることがほとんどです。
用語など知識をインプットして読み方の技法を身につけることができれば、十分に読むことができるようになります。一見感覚のように思える部分でも、努力と時間で着実に実力として積み上げることができます。

古文

4つの分野に分けて進める

古文の参考書は①単語②文法/講義③文法/ドリル④文章読解の4つの分野に分けて揃えます。この4分野をそれぞれ1〜2冊ずつ完成させれば、全ての大学の入試問題でも十分に合格点を取ることができます。
英語と同様に、まず単語と文法までの知識を固めてから読解に進むことで効率的に伸ばすことができます。

古文単語:まず150語を最速で固める

古文単語は全体で300〜400語程度です。英単語に比べればだいぶ気持ちがラクです。まず2ヶ月程度で最重要の150語から優先して集中的に覚えて、その後に全範囲へ広げます。
毎日20〜30分程度でコツコツと繰り返し、長期間かけて定着させる計画で進めます。単語帳の9割を即答できる状態が定着の目安です。

古文単語はコアとなるイメージから覚えることで忘れにくくなります。単語帳内に掲載されているコアイメージや例文を活用するのがおすすめです。

文法:用言と助動詞の仕組みが全ての土台

文法は古文の得点力を左右する最重要分野です。文法の理解が深いほど読解でも得点が安定します。

一方で文法は苦手な人も多く、苦労しやすい分野なので丁寧に伸ばす計画を立てます。そこで、文法は2つの教材に分けます。「講義系」の参考書で仕組みを理解し、「ドリル系」の参考書で典型問題を解けるようにします。講義系の代表は「望月の古文教室」や「岡本の1冊古典文法」、演習系の代表は「ステップアップノート」や「古文ヤマのヤマ」などです。

文法はまず用言(動詞・形容詞・形容動詞)の活用から始めます。
用言の活用とは、文中での役割や後ろに続く語によって語尾の形が変わる仕組みのことです。例えば「書く」という動詞は、後に続く語によって「書か(ず)」「書き(て)」「書く(。)」「書け(ば)」と語尾が変化します。この変化のパターンを正確に覚えることが古文文法の出発点です。

用言の活用が身についたら、次は助動詞に進みます。助動詞は古文文法の中心であり、一文の意味を決定づける最も重要な分野で、共通テストや二次試験でも直接問われる分野です。
文法の勉強時間の半分は助動詞が占めると言っても過言ではありません。
助動詞には「意味」「活用」「接続」の3つの情報があり、この3つをセットで覚えます。

例えば助動詞「」であれば、意味は「推量・意志・勧誘・適当・仮定・婉曲」、活用は四段型、接続は未然形。この3つが頭に入っていることで、文中に「む」が出てきたときに「この動詞は未然形だから後ろの"む"は助動詞で、文脈から推量の意味だ」と判断できるようになります。

つまり、用言の活用が分かるから助動詞の接続が判断でき⇨接続が判断できるから助動詞を特定でき⇨助動詞が特定できるから一文の意味が正確に取れるという流れです。

敬語も重要分野です。尊敬語・謙譲語・丁寧語の区別は、読解において主語を判定するための必要不可欠な手がかりです。敬語の種類と意味を正確に覚えることで、主語が省略された文章でも誰の行動・発言なのかを特定できるようになります。

読解:主語の把握が最大のテーマ

単語と文法が8割程度固まったら読解問題集に進み、読解問題の演習を始めます。

読解問題集の目的は2つです。1つ目は、単語と文法の知識を実際の文章の中で使いこなす訓練をすること。文章の中で瞬時に判断する力を鍛えます。

2つ目は、入試頻出の設問パターンに慣れることです。主語の把握、登場人物の行動や心情の読み取り、和歌の解釈など、古文特有の問われ方に対応する力を身につけます。

特に主語把握が重要テーマです。古文の文中では主語が省略されていることが多く、前後の敬語や文脈から主語を特定する力が求められます。
登場人物が複数出てくる文章では、誰の行動・発言なのかを1文ずつ追い続けて文章を読解します。

和歌の分野も頻出かつ難しい分野です。和歌の技法を使いながら、和歌を通してどのようなやりとりが行われているのかを読み解きます。

読解問題集では文章題を20〜30題ほど演習することを目指します。
1題ごとに単語や文法の知識で足りなかった部分を、これまでの教材に戻って補強するサイクルで進めます。この段階が終われば、共通テストの古文は8割以上を安定して得点できるようになっています。

漢文は最もコスパが良い科目

漢文は国語3分野の中で、最も短い時間で得点源にすることができる科目です。覚えるべき句法は60〜70個程度で、それを押さえれば共通テストでも二次試験でも安定して得点できるようになります。
現代文や古文と比べて必要な勉強時間が圧倒的に少ないにもかかわらず共通テストでは45点分の配点があるので確実に得点できれば国語全体の得点を効率的に底上げすることができます。

古文文法が固まってから始める

漢文を読むためには、まず漢文を書き下し文に変換する必要があります。そして書き下し文は古文の文法で読みます。つまり、古文で学んだ用言の活用や助動詞の知識が、漢文を読む上でもそのまま活きてきます。
古文文法が8割程度定着したら漢文を始めるのが適切なタイミングです。

1冊で句法を網羅する

漢文の学習の中心は句法の暗記です。再読文字、否定、二重否定、使役、受身など、入試で問われる句法のパターンは数が限られています。1冊の参考書で全ての句法を網羅することができるため、1〜2ヶ月で集中的に仕上げることが可能です。



次のページでは国公立文系向けの教材レベル資料を添付します。時間の許す限り、レベル7までの難易度の教材を仕上げ続けることで共通テストで80%を安定させることができます。

理系の国公立大学では、社会・情報は共通テストのみで使用します。これらの科目は、主要科目(英語・数学・理科)の学習を優先しつつ、夏休みや直前期に集中的に取り組むことで短期間で75%以上の得点を狙うことができます。

始めるタイミング

開始時期は、主要科目の共通テストレベルが65〜70%以上で安定したタイミングを目安にします。

目安の時期: 高校3年生の夏休みから
週あたりの時間: 週に合計3〜5時間

難関大学を目指す場合でも、夏休み前までは英語・数学・理科に集中し、夏休みからスケジュールに組み込みます。

60〜90時間で8割得点を目指す

共通テストで75〜80%の得点を目標とする場合、1科目あたり60時間から90時間の学習時間を確保します。国語は現代文と古文・漢文の2つに分けて考えます。

例: 週5時間の学習を4ヶ月(16週間)継続すると計80時間となり、目標点数に必要な知識と演習量を確保できます。

インプットから過去問までの3ステップ

以下の3ステップで進めます。教材は、最新の共通テストの傾向が反映されているものを選択してください。

ステップ1:インプット用の参考書(所要時間:30〜40時間
まずは内容を理解するための参考書を1冊仕上げます。

教材の基準: 200〜300ページ程度の講義形式のもの(例:『決める!』『おもしろいほどわかる』シリーズ等)。
目標: 全体を1〜2周読み、用語の意味や事象の因果関係を把握します。

ステップ2:共通テスト対策問題集(所要時間:20〜30時間
分野別にまとめられた問題集で、知識のアウトプットを行います。

教材の基準: 駿台や河合塾などから出版されている、短期間で1周できる形式のもの。(例:『短期攻略』『集中講義』シリーズ等)。
目標: ステップ1で得た知識が実際の設問でどのように問われるかを確認します。

ステップ3:過去問・実戦問題集(所要時間:20時間〜
本番形式の演習で仕上げを行います。

教材:共通テストの過去問、および各予備校(駿台、河合塾、東進、Z会)が出版している共通テスト実戦問題集。
目標:最低10回分以上の演習を行い、制限時間内での解き方を確認します。採点後はステップ1の教材に戻り、不足していた知識を補充します。

最新の共テは読み取りや読解力が不可欠

「公共・倫理」「公共・政治経済」「地理」「情報I」のいずれも、共通テスト特有の読解力や思考力を問う問題が含まれます。75%突破のためには、単なる用語の暗記に留まらず、図表の読み取りやデータの解釈に慣れることが必要です。


【ブラインド公開版】理系地方旧帝大・難関国公立/合格スケジュールの設計書

2026年8月1日 発行 初版

著  者:土井万智
発  行:イクスタ

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