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ナイチンゲールに学ぶ天職の求め方

新島 英子

看護の友の社



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 目 次

はじめに

第1章 天職を見つけるためのマインドセット

第2章 天職を求めるための10箇条

第1条 天職を求めるための自己理解

第2条 自分の経歴を棚卸しして言葉に表すこと

第3条 自分の中の情熱・関心・喜びに目を向けること

第4条 あなたの子供のころの体験や経験にヒントが隠されていること

第5条 あなたの過去の体験や経験から自分の中にあるものを引き出すこと

第6条 時機を逸しないように

第7条 日々の努力を積み重ねて継続することが大切

第8条 たくさんのノウハウに触れ、知識の修得に努めること

第9条 人との積極的な出会いを求め、ネットワークを構築していくこと

第10条 あなたの人生を通じて、天職は一つだけではなく複数もあり得ること。

第3章 私たちがナイチンゲールから天職の見つけ方を学んだ後に、どのように成長するか。

おわりに

はじめに

 この本を手にとってご覧になっていただきありがとうございます。

 この本を手に取っていただいた皆様の中には、「天職を見つける」というテーマから、日頃の仕事などで自分の希望に適った職を求めたい人や、転職でお悩みの方もいると思います。
また、中には看護師や看護学生の方もいらっしゃるかと思います。
私は長年、自分の天職は何なのか悩み続けて働いてきました。それは、この書籍を執筆する動機にもなっています。
 
 実は、近代看護の基礎を築いたフロレンス・ナイチンゲールも生涯を通じて天職に悩んだ一人でした。
 
 一般的には、ナイチンゲールと言えば、「クリミア戦争で傷病兵を看取る天使」としてのイメージが通用しています。彼女の名前は、看護学生や看護師など看護関係の方々には馴染みのある方です。また、あまり馴染みがない方でも幼少期に、彼女の伝記を読んだ方もいるかもしれません。

 私は、ナイチンゲールの生き方を詳しく知るほどに、驚きを禁じ得ませんでした。彼女が如何に生涯を通じて「天職」に出会うために悩み苦しんでいたかを知るようになったのです。そして、彼女の生き方の中に、天職に出会うための解決策のヒントを見つけることができることが分かったのです。ですから、この本は、性別、年齢、職業を問わず、青年から大人の方までどの方にも役立つ内容になっています。

 この本をお読みいただければ、フロレンス・ナイチンゲールの生涯における生き方をひも解くことで、あなたの天職を見つけるための解決策が得られる内容になっています。

この本の主な構成内容は、以下の通りです。

◆私の経験談も含め天職を見つけるためのマインドセットを紹介していきます。 

◆天職に出会うための十箇条の原則を紹介します。

◆私がナイチンゲールの天職の求め方を学んだ後に、どのように私自身の生活が変わり成長していくことができたかを紹介します。


この本を読んで頂くことで何か一つでもお役にたてれば幸いです。この本を読んでいただいたあなたには、是非、天職を得て豊かな人生を歩んでいただきたいと願っております。

第1章 天職を見つけるためのマインドセット


■『自分にも何か天職があるのではないか』と思いはじめた30歳代の頃の私

 私は、大学卒業後に厚生労働省関係団体で事務職として働いていました。私の仕事は、産業の現場で働く産業医や看護職などのサポートを行う仕事をしておりました。
 私が働いていた団体での勤続年数も10年を超えた30歳代半ばのことでした。私は職場での役職も中間管理職の地位についておりました。そんな折、『今、自分が就いている職業とは別に、何か特別に自分に与えられた使命や役割があるのではないか』と漠然と考えるようになりました。
 私は自分の仕事にどこか満足がいかずに働いていたのです。また、そのために、私はどこか心が満たされない日々を過ごしていたのです。

■『フローレンス・ナイチンゲール著作集』との出会い

 私には、何か他の人とは違う自分に固有の特別な役割や使命を求めていました。そこで、休日の日に病院で入院されている患者の方々の傾聴ボランンティアの活動をはじめることにしたのです。
 私には特段、臨床の現場での知識や技術もありませんでした。もちろん、当時の私は、医療の資格も持っていませんでした。 
 
 しかし、病院でのボランティア活動を続けていくにつれて、入院されている患者の方々のことを知るために、少しでも知識を身につけて行きたいと思いはじめました。そこで、何か知識を得るための良いテキストはないかと書店を訪れた際に手にした本が、『ナイチンゲール著作集』(現代社)だったのです。
 
 私はそれ以来、ナイチンゲールの著作や国内外における文献や論文を読むようになりました。私自身、大学院で西洋哲学を研究していたこともあり、世界のナイチンゲール研究者が使用するテキストである原書Lynn Mcdonald「Collected works of Florence Nighitingale(全16巻)を読むようになりました。
 
 この著作集には、『看護覚書』をはじめとする看護思想のほかに、彼女の哲学・神学思想の著作も収録されています。この著作集をひも解くことで、彼女の人生を通じた職業観や天職の思想が見えてきたのです。特に、彼女が設立に関わったイギリスの聖トマス病院看護婦訓練学校の看護婦や見習学生に宛てた『Florence Nightingale to her nurses』の14編の書簡集があります。(以下「書簡集」と称す。)
 
 この書簡集には彼女の天職に対する心構えや態度、そして、私たちの生き方に対する大きな示唆を与えてくれる人生訓の内容が盛り込まれています。
 今回は、このナイチンゲールの書簡集の言葉を紹介しながら、私たちの天職の見つけ方の糸口を探っていきたいと思います。


♰神様からの呼びかけにより始まったナイチンゲールの天職探し

 フロレンス・ナイチンゲールは近代看護の礎を築いた人物です。クリミア戦争で活躍した「ランプを持つ貴婦人」として知られています。しかし、実は彼女は、最初から看護の仕事を志したわけではありませんでした。

 彼女の生涯と思想を語る上で忘れてはならない出来事があります。
それは、彼女が17歳の時(1837年2月7日)に神の声を聞いたことです。彼女の日記にはこう記されています。

『私に仕えよ!』
 
ナイチンゲールはこの時以来、この神様の声にどのように従えばよいのかを真剣に考え始めました。
 ここで私たちが看過してはならないことは、神様からナイチンゲールに語りかけられた言葉が「あなたは看護の仕事をしなさい」とか、「あなたは看護師になりなさい」というように直接的・具体的に特定の職業に就いて働きなさいという声ではなかったことです。ナイチンゲールは、「看護の仕事がしたい」と突然思いついたわけでは無かったのです。

 彼女は、この神様からの啓示を受けてから、彼女の「天職を探す人生の旅」が始まりました。
ナイチンゲールがこの神様の声に応えることは、「看護の仕事を通して応えて行くことなのだ。」と気づくようになるまでに長い歳月を要したのです。実際、彼女は天職として看護の仕事を見出すまでに、家族や周囲の反対など数々の困難に出会い、それを乗り越えていきます。

 では、ナイチンゲール自身は「天職」というものをどのように理解していたのでしょうか。
「天職」という言葉は、英語でcallingやvocationのことを示します。ナイチンゲールが考える「天職」とは、神様の導きにより強い信念のもとで行う仕事や職業に就いていることを意味していました。彼女は、人の看護を行うためには、この神様からの天職意識を持つことは欠かせない資質であると考えていました。
 
 ナイチンゲールは、『天職』というものを次のように定義づけて言っています。
『何かに天職を感じるとはどういうことか。それは、もし、それを行わなかったら指摘されるからというのではなく、何が正しく何が最善かという高い理念を満足させるために打ち込むことではないだろうか。』(書簡集5)

 人は、それぞれ自分の仕事が「天職である」ためには高い理念を持ち続けることが大切であるとナイチンゲールは言っています。

 では、ナイチンゲールにとって高い理念を持ち続けるとはどういうことを意味したのでしょうか。それは、神様から私たちへの意志表示に行動をもって応えていくことだったのです。
わたしたちの自由意志も神様からの意思表示に応えられるよう行動していくことなのです。このことをナイチンゲールは求めていたのです。ですので、彼女の人と人生を見ていくと、彼女が天職を求めるうえで大切なことは、人間の意志の働き(自由意志)というものが重要な役割をなしていることが分かります。

 このことを踏まえて、ナイチンゲールは自分に与えられた天職の道を究め、日々、漸進したいという思いから次の言葉が出てくるのです。
 『自分の職業を行動によって実現することこそが、私たちひとりひとりにとって使命なのです。』(書簡集12)


■あなたが固有の目標を設定することで、あなた自身の人生の目的が徐々にはっきりと明確化されてきます。

 私たちの人生において大切なことは、将来の自分が達成すべきゴールを予め自ら思い描いておくことです。自分の行動の目標を設定することで、日々の活動や仕事において為すべきことが明確になってくるからです。自分に固有の為すべきことが出てくるため、あまり、他人が行っていることなどを気にしなくてもよくなります。

 ナイチンゲールのように、高い理念のもとで仕事を行うという目標を立てることで、自分の中に軸ができてくるのです。私たちは段々と他の人が行う行動に左右されることがなくなるのです。それは自分勝手に生きるという意味ではありません。自分の中にしっかりとした軸ができることで、他の人と自分とを比べることがなくなるのです。他の人が行う行動のことを気にしすぎるということがなくなります。それは、他の人が行うことに対して無関心になるとか、また不安になるとかいうのでもありません。他の人の行うことを尊重し認めつつ、自分の成長や発展に専念し努めることができるようになるのです。

■私たちが天職にたどりつくには時間も必要になってきます。

 私は長年働いてきた厚生労働省の関係団体を、40歳半ばで退職しました。その後に、大学院での研究や、更には医療職の資格取得のための専門学校への入学、そして、医療機関への再就職など自らの経歴を振り返って見ても、約10年間の月日を要することになりました。

 ナイチンゲールを例にとると、彼女が17歳の時(1837年)に神からの啓示を受けてから、34歳の時に38人の看護師を率いてクリミア戦争(1854年~)に出向いていくまでを一区切りと考えると、天職を得るまでに10年以上の歳月を要していることが分かります。
 
 ナイチンゲールの人生が示すように、すぐに私たちが天職につけるとは限らないのです。また、天職を見いだすまでに必ずしも順風満帆に事が運ばず、紆余曲折があり遠回りともいえる道を歩まなければならないかもしれません。しかし、あなたがその間に経験することは、あなたの態度や行い次第であなたの天職につながるための重要なステップになりえるのです。


■天職を求めるために、あなたの一つひとつの行いが重要な選択の連続になります。(時には捨てる覚悟も必要です。)

 私たちは一人で生きているのではありません。家族や親戚、そして、職場の人など周囲の環境との関わりにおいて社会の中で生きています。そのため、自分の置かれた場所で、あなたは周囲からの環境の影響を受けることになります。時には家族のために何か特定の仕事や活動をしなければいかず、自分のやりたいことを犠牲にしなければいけないかもしれません。また、あなたが何か行動を起こすことに対し、時によっては家族や周囲の反対もあるかもしれません。
 
 ナイチンゲールが成長し20歳を過ぎて、彼女はイギリスの社交界に登場しはじめます。ここで彼女は華やかな日々を経験することになります。彼女が22歳の時に、初恋の人であるリチャード・モンクトン・ミルズに出会います。しかし、彼女は家族や周囲の人に反対されながら、結婚を断念することになるのです。なぜなら、彼女には、神様からの呼びかけに応えるべく自分に与えられた使命があったからです。

 私たちの人生は、日々の生活において一つ一つの行動の積み重ねから成り立っています。あなたが天職を見いだすまでに、あなたは一つ一つの行動を選択していくことになります。この選択するという行為は、一方で、あなたの人生においてあるものを諦めること、捨てなければならないことも意味しています。あなたが一つ一つの仕事や活動を選択して行うことは、また、何か別なことも諦めたり捨てたりしているのです。

 あなたが何かの行動を起こす際に選択を迫られたときは、あなたの将来にとって最善の選択をして行動を起こします。あなたがベストな選択を行えるようにするには、日頃から自身の人生の目的や目標が明確に定まっている必要があります。ですので、いつも、あなたの人生に明確なゴールを描いておく必要があるのです。


第2章 天職を求めるための10箇条

今の時代は、進路の選択肢が非常にたくさんあります。そのため、かえって何をしたらいいか分からないという人も多いと思います。学生のうちから「これをやりたい」、「どの職業に就きたい」などを見つけるのは簡単ではありません。

 あなたが学生で、未だ職に就いていない段階であれば、将来へのいろいろな可能性があります。そのため、自分自身のことがよくわからず、何をすることが自分の使命なのか、何が自分の天職なのかを見出すのが大変難しい面もあるかと思います。現代の青少年たちにとって難しい時代になっています。

 では、どうやって私たちは、自分の天職を見出すことができるでしょうか。
「この仕事こそ、自分がやるべきことだ。」「この仕事や職業に自分の生涯をささげよう。」と思えるものをどのように見つけることができるでしょうか。
 ここからは、あなたが天職を見つけるための行動を起こす10箇条の原則を提示したいと思います。

第1条 天職を求めるための自己理解

 わたしたちが、天職を見つけるうえで大切なことは、まず自己理解が大切です。
自己とは日常のさまざまな行動や意思決定、ものの考え方や思考の源泉となるものです。それは、あなたがこれまで生きてきた歴史そのものです。

 自己理解は、あなたのこれまでの経験と今の仕事を客観視することで理解が深まります。あなたがこれまで行ってきた仕事や職業でどんなことを蓄積してきたのかを把握してみてください。そして、現在、あなたが行っている仕事や活動でどのようなことが形成できているのかを考えてみてください。

 私たち一人ひとりにとっての課題は、天職を見つけるために明確な意図をもって日々の生活を送ることが大切になってきます。
 自分がどのような人間なのか、人生で何を大切にしたいのかをはっきり意識することです。自分の前にある選択肢と、それぞれの道を選んだ場合に待っている結果について、深く理解して自己分析することが大切です。

 自分の内から沸き起こる動機(内発的動機付け)を探ることです。「これからの人生をどう生きていけば良いのか?」「これから自分はどんな働き方をしていこうか?」。こういう長期的な目標を考えるときに、「自分自身は何をやりたいか?」「自分自身がどうしたいのか?」と、自分の内面に目を向けることになります。

そのためには、まず第一に「自分の良心の声に従うこと」です。すなわち、「自分の内から響いてくる声」を聴き取ることです。その内なる良心の発する声に従うことです。
ナイチンゲールも人生を通じて、自分の内なる声(いわば、神の声といえるもの)に従うことを強く意識して、日々の生活を送っていました。

 おそらく多くの人は、すでに「これをやってみたい」「この仕事をしてみたい」というものがあるかもしれません。ただ、自分で「これをやってみたい」という強い思いがあっても周囲の環境が障壁となるなどして、いろいろなことを考えすぎて、それを覆いふさいでしまっている場合も多いかもしれません。

 自分の良心が「それをやってみなさい」 と自分に語りかけてくるのに、一方で「どうせだめだ」「家族は反対するだろう」「職場の友人や知人も反対するだろう」と行う前からあきらめたりしてしまっているのです。そのようなときこそ、自分の内なる声に従ってみてください。
 この内なる良心の声にしたがうことは、ある意味、あなた自身で強い意志を持つことが要求されます。

 ナイチンゲールも自分が看護の道に進もうとしたとき、家族や周囲の反対にあいました。
「これをしてみたい」とあなたの良心が示していたら、それをやってみてください。それは、もしかしたら、直接的には天職ではないかもしれません。しかし、それは天職へと近づく第一歩になりえます。

「これをしてみよう」と、いろいろなことに挑戦してみて、初めて自分に何が向いているのか、自分に与えられた賜物が何であるのかがわかるものです。
もし、何も行動を起こさなかったら、決して自分自身に与えられているものを知ることもありません。

「こんなことができたらすばらしい」というビジョンを描くこともできないのです。そこで、自分の内から「これをやってみたいな」という気持ちが湧いてくるものがあるのならば、それにすぐにでもチャレンジしてみてください。
そうしたことを積み重ねていくなかで、天職を見つけるきっかけにしてください。まずその一歩を踏み出してください。

 既に就職している人のなかで、「今、携わっている仕事は自分の天職ではない。」と迷っている人も同様です。自分の良心の声に従ってください。

 今、あなたが行っている仕事が自分の良心に反して行っているのであれば、その仕事をやめることも考えられると思います。また、「これがやりたい」「あれをやりたい」という気持ちから離れられないのならば、あなたがやりたいことにチャレンジするのもいいでしょう。このような一歩を踏み出すことが第一です。

第2条 自分の経歴を棚卸しして言葉に表すこと

 あなたの自己理解を深めるために助けになるものとして、これまでの自分の人生の経験や職業経歴について棚卸しをして言葉に表してみることです。ノートなどに書いてみることです。また、毎日、日記などをつけていくことも有効な方法のひとつです。

 ナイチンゲールの場合は生涯を通じて一万二千通もの書簡や日記を残しました。この書簡や日記を書くことで、彼女の中にある想いや思考が整理されていきました。自分の為すべきことが明確になっていきました。天職となる仕事を得るための知識と技術を身に着けるための次の行動に移ることができるようになったのです。また、交流のあった知人や仕事の関係者との情報共有にもつながりました。

 あなたがノートなどに書いてみる場合は、過去の自分の体験や経験を「物心のついた頃」から現在までを書き出してみることです。昔、自分がやりたかったことが進路選択の間違いや周囲の理解が得られずに諦めていることなど、自分の理想をあなた本人が自覚できないでいることもあります。

 あなたの興味や得意なことのほか、価値観(大事にしていること)、至高の体験(充実感の認識)、行動特性(自分の行動の癖など)から見直してみるのも方法のひとつです。そうすることで、あなたの中に潜むこれらのものを明るみに出して、天職につなげることができます。

第3条 自分の中の情熱・関心・喜びに目を向けること
 

 あなたの内なる気持ちにある「情熱、関心、喜び」を調べてみることです。

ナイチンゲールは『天職を行うことそのものは人生最高の喜びである』(書簡集4)と言っています。
 彼女は、自分の選んだ職業には私心なく、何の心配もなく献身することができる。だれにも干渉されたりせず、お互いに心暖かく関心をいだきあうことが重要であると述べています。そこには、他者への嫉妬や意地悪もありません。自分にまかされた仕事に献身をおしまないで行うことができること。このことこそ天職なのです。自分の仕事に興味を抱き、自分の役割を熱心に果たして、他人の役に立つことで自分自身を向上させていくことができるのです。

 そして、次のように、ナイチンゲールは繰り返し述べています。
「あなたが行う一日の仕事を、神の大いなる計画の一端として務めることです。そこから、神の仕事に常に携わっているという喜びが湧いてくるのです。』(書簡集6)

 あなたにとって「喜び」が得られる仕事であれば、さらに仕事に対する興味が湧き、他者の役に立つことで、ますます自分を成長させることができるとナイチンゲールは考えていました。
ナイチンゲールは自分の主体性を主張し、彼女のうちにある最も深い価値観と燃えるような情熱に合致する道を探り選択することを常としていました。

 もし、私たちが今、天職と言えるものに就いている場合には、その仕事に対する興味、喜び、情熱は保たれて成長していくものです。

 あなたが、ある特定の活動や仕事に着手して、それを継続していく中で自分の内に「もっとこれを理解したい。次にはこういうことをやってみたい」という、あなたの発展につながる熱意や興味が湧いてきます。ですから、あなたがその働きをしているときに、他では得ることができないような喜びがあるかどうかも、自分で調べてみてください。

 ナイチンゲールのように、あなたがその仕事や活動をしているだけで喜びがとどまっている、幸せな気持ちになる、そういうことがあるかどうか、調べてみてください。

 もちろん、天職であってもつらいことや苦労、その他いろいろなわずらい事や面倒なことは仕事についてきます。ナイチンゲールは看護団を率いてクリミア戦争へ出向いたとき、現地の医師団の反対にあいました。また、看護団内でのメンバー間の不和も生じるなど順風満帆に事が運んだわけではありませんでした。
それでも彼女にとっては、このような周囲の反対や逆境に出会っても、「やはりこれはやめられない」という喜びが必ずあったのです。
 
 あなたもそうした情熱、興味、喜びが与えられ続けているかどうか、それを見てください。もし、そういうものがいつもあるならば、それが天職である可能性は高まります。逆に、そうしたものがまったくないのなら、それは天職とは言えないでしょう。別のものにチャレンジしてください。

 何より大切なことは、そのことがみんなを喜ばせているか、最後に、「自分の働きによって、周囲の人、また、そのことに関わっている人々を喜ばせることができているか」ということも併せて、チェックしてみることも大切です。

 単なる趣味であるのならば、自分さえ楽しければそれでいいということになります。しかし、天職といえる仕事であるのならば、それは人の役に立ち、人を喜ばせるものでなくてはなりません。ただ、単に自分の喜びであるだけではなく、それが人々の喜びにもつながるものだからです。

 あなたがいつも興味を抱き、また、情熱を持って喜びつつ働き、その結果、人々もまた喜んでくれて幸せになるなら、それこそ本当の天職と言えます。そして、あなたの経験を分かち合ったりしながら進めてください。そうした交わりの中で、あなた自身の賜物がはっきりとわかるようになり、自分の歩むべき道が整えられていきます。天職は必ず与えられるものと信じてやってみましょう。

第4条 あなたの子供のころの体験や経験にヒントが隠されていること

 天職を見つけるための糸口になることは、あなたの子どものころから現在までの生活の中にもヒントが隠されています。

 あなたが本を読むこと。何かを作ること。人の世話をすること。自分を表現すること。自然に触れ合うこと。未知なる世界に興味を持つこと。興味のあることなど、あなたの日々の生活の中の出来事や活動の経験にヒントが隠されています。そこに天職につながる可能性が隠されています。

 ナイチンゲールには幼い頃から「他者への気遣いのこころ」が芽生えていました。彼女は恵まれない人々に対して生来の共感を示しました。彼女は怪我をした動物の世話をしたり、貧しい人々のためのケアの企画をしたり、村人の寝たきりの人たちに本を読み聞かせたりして時間を費やしました。十代の頃までの彼女は、家族やペットが病気になると、いつも率先して看病する子だったのです。

 これらの行為は、一見小さなことのように見えますが、彼女の思いやりのある精神の深さを明らかにするとともに、将来の天職を得るための胚芽となりました。

第5条 あなたの過去の体験や経験から自分の中にあるものを引き出すこと

 私たちは自分の眼と耳と手を使い、さらに自分の頭をよく鍛錬して、自分がこれまで得た体験や経験はなかなか忘れることはありません。

 ナイチンゲールの著書の中で「経験」について述べている箇所があります。
「あなたの中にあるものを引き出すことです。あなたの中にある財産を活用できるようになることなのです。すでにあなたが知っていることを引き出すことです。』(書簡集9)

 ナイチンゲールが説いていること、それは私たちが自らの経験によって得られたものは忘れませんが、知識によって手にいれたものは簡単に忘れてしまうということです。何よりもそれを実践に移していかなければならないことを明らかにしています。

 ですので、実践的な経験知というものはナイチンゲールにとって非常に大切になってきます。
ナイチンゲールは17歳のときに個人的な病気を経験しました。彼女自身は数か月間寝たきりの生活を送っていました。このときに自分で得た病の経験をもとに、彼女は自分の周囲で目撃した不遇な貧しい人について考えることができるようになりました。彼女は病気の人のケアをする力と苦しみを軽減することの重要性について新たに認識を深めていったのです。

 更に、彼女が24歳の頃には近隣の貧しい小屋にいる病人や赤ん坊をただ見舞うだけでなくいつも適切に世話をしていたのでした。このような経験を経ることで、彼女には自分が為すべきことは病人の看護をすることであるという自覚が生じたのでした。そして、彼女は、「看護をすること」は「神様からの意志に従い行動すること」だと自覚的に理解しはじめたのでした。

 ナイチンゲールにとっては、行動し実践することが日々の仕事の進歩・上達にとって何より重要なものだったのです。

『私たちは知識だけでなく実践を必要としています。人はその行いによって知るのであって、その行い以上に知ることはない」のです。』(書簡集5)と言っています。
ナイチンゲールは、仕事を行う上で『経験』というものを非常に大切に考えていたことが分かります。

『経験を積めば積むほど、私たちはますます進歩していくことができるのです。毎日、毎日、努力して学び続けるでしょう。すべては経験なのです。』(書簡集1)
あなたが日々の仕事や活動の経験を積むことで、あなたの天職の道が近づいてくるのです。

第6条 時機を逸しないように

 私たちの人生には、時間の限りがあります。何事にも為すべき時機があります。あなたが、勉強すべき時、心身を休めるとき、仕事をするとき、転職をすべき時、何事にもそれを行うのに適した時間と機会が与えられています。この機会(チャンス)を逃さないでください。

 ナイチンゲールは、何か行動を起こす際は、時機を逸しないようにと説いています。

『ものにはすべて時があります。訓練を受けるに時があり、訓練を活かすに時があるのです。私たちがここで過ごす年月をむだに捨ててしまったら、もはやそれを取り戻すことはできません。神からの最高の賜物である、この時と機会を無駄にすることがあったとしたら、自分自身にも神にも何と言い訳して弁明できるのでしょうか。』(書簡集4)

 あなたにとって、今、何が必要で何を大切にすべきかを考えながら、時間の使い方を意識して行動することが大切です。

第7条 日々の努力を積み重ねて継続することが大切

 あなたが天職を得るためには、日々の生活の中で「一つ一つ何かしら努力を積み重ねる」ということです。「これやってみよう」と始めて、少しやってみて「やっぱりだめだった」 とすぐにあきらめないでください。何をするにしても、どんな仕事でも、ほとんどの部分は日常の積み重ねから成り立っています。どんな働きであっても、日常的な努力を積み重ねることが大切です。

 わたしたちは積み重ねることができなければ、続けていくことができません。そこで、もしあなたの良心が示す「これをやろう」というものに着手したら、コツコツと毎日それを続けてみてください。そのような地味なことを継続することが、後に、非常に大きな力になるのです。

 もし、どうしてもそうした努力ができない、続かない、いくらやっても全然つまらなくて、一向に興味もわいてこない、というならそれは天職ではないものとして別のものに着手してもいいかもれません。

 けれども、少しでも「これは面白いことだ・楽しいことだ。」ということがあるなら、継続してみてください。

 その積み重ねが、次のステップに向かわせてくれます。そういう努力を継続することができるというのは、その働きの賜物が与えられていることを示す一つのしるしなのです。

第8条 たくさんのノウハウに触れ、知識の修得に努めること
 

 自分が必要と思うもの、自分が興味・関心のあるものに触れ、積極的にその関係する知識の習得に努めてください。そうすることで、知識や技術をみにつけることができ、天職を得るチャンスになります。

 ナイチンゲールの行動は、彼女の思いやり、知的好奇心、そして、激しい独立精神が一体となって突き動かされていました。そのため、家族の反対にあいながらも、医学書、病院や衛生に関する報告書などの探求を続けました。また、彼女は、外科医に付き添いながら地元の救貧院に足を運んで看護の実践経験を積んだのです。この揺るぎない意志に支えられた行動によって、彼女は自分が天職を得るための決意を固めることができたのです。

 ナイチンゲールは1846年から1848年にかけて、エジプト・ギリシャ、そして、ローマへと旅行をします。これらの旅行は、彼女の霊的・精神的な成長を遂げる機会となりました。旅の途中で出会う博物館や遺跡を見ることは、ナイチンゲールが後の人生で病院建築家としての仕事の役に立つことになるのです。

 そして、彼女は、このヨーロッパ旅行の帰りにドイツ・カイゼルスヴェルト学園を見学することになります。この施設は、プロテスタントの牧師テオドールフリードナーが、初期キリスト教時代の施設をまねて19世紀の病人の世話のために復活させることを目的に開いた養成施設です。

 ナイチンゲールは1850年と1851年にわたりこの施設を訪問しました。この施設で行われている看護活動や衛生管理、学生の倫理的な行動などを学んだのです。このようなことを経験することで、天職となる看護活動の礎が築かれました。

第9条 人との積極的な出会いを求め、ネットワークを構築していくこと

 人との出会いを大切にしてください。自分が求める天職と直接的に関係がないと思うような人とでも、積極的に出会いを求めてください。その出会いが、天職を見出すきっかけになったり、後押しになることがあり、後に天職を確実なものにしてくれます。

 ひとつの出会いから、その出会った人からのちょっとした語りかけられた内容が、あなたの心のこと線に触れて行動を起こすきっかけになり、その後のあなたの人生を左右する機会に恵まれるかもしれません。それは天職に出会う可能性を広げることになるのです。

 ナイチンゲールはイタリア旅行に赴いた際に、ローマでシドニー・ハーバードという人物に出会います。この人物との出会いは彼女の人生の最大の理解者との出会いになります。この時の出会いから、1853年、シドニー・ハーバード夫妻からの依頼で、ロンドンにある慈善病院の立て直しに協力します。そして、1854年、イギリス陸軍大臣となったシドニー・ハーバードから、クリミア戦争でのイギリス軍の看護団長を任されることになるのです。

 このように、ナイチンゲールにとっては一人の人との出会いがきっかけとなって、その後に自分のキャリアが築かれていき天職の道が開かれ始めるのです。

第10条 あなたの人生を通じて、天職は一つだけではなく複数もあり得ること。

 私たちは人生において複数の役目や使命を受けることもあります。また、時の経過とともにその天職が変わったり広がったりすることもあります。人生のある時期には、家族の必要にせまられて、自らそれに専念するように召し出されていることもあるでしょう。また、別の時期には、兄弟姉妹の必要に応えるため、もっと家族に時間をつかうようにと様々な機会のもとで仕事をするように、あなたは求められているかもしれません。

必ずしもその人の人生に一つの天職だけが与えられるわけではありません。その人の人生を通じて、その時に応じて必要な仕事や職業、そして、役割や使命があなたに与えられます。

 天職は、その人の性質や能力に相応しい職業にも関連しますが、天職に出会う時期は人それぞれです。「これこそ自分の仕事である」「これこそ自分が成すべきことである」というものを見つけてください。

第3章 私たちがナイチンゲールから天職の見つけ方を学んだ後に、どのように成長するか。

  ここからは、私の経験も踏まえてナイチンゲールの人生における天職の見つけ方を学び、私たちがどのように成長することができるかを見ていきます。

 この本を読んでくださっているあなたにとって、あなたが携わっている日々の活動や仕事においての原動力となっているものは何でしょうか。

 改めて、あなたは自分の未来をどのようにしたいのか明確なイメージを描くことができていますか。「なりたい自分」・「どんな仕事がしたい」・「どんな生活がしたい」などのイメージを自分で持てていますか。

 たとえ、現在の自分と将来の自分のなりたい姿のイメージが乖離していたとしても、ゴールを明確にイメージしておくと、あなたが天職を得るための方向性がはっきりしてきます。
あなたがどこに向かえばよいのか、そのために何をすればよいのかがはっきりしてきます。それは、あなたにとっての原動力になるのです。

 これまで見てきたナイチンゲールの生き方に話を戻します。彼女が歩んだ人生の軌跡から、天職を見つけるための原動力となった彼女の行動の特質をここに明らかにすることができます。

◆自分の内にある確固たる信念×強力な意志×行動力=天職へ至る道


 このナイチンゲールの行動の特質を学ぶことで、私たちが天職を得ていくプロセスとして、以下のことが言えます。

 まず、私たちが天職を求める際に、必ず私たち一人一人の人生において固有の役割や使命が与えられているという強い信念を持つことが大切です。それも人生を通じて一つではなく複数ありえることを知ることも大切です。

 あなたが人生を通じて経験する様々な活動や仕事の経験を積むこと、また、あなたが社会の中で様々に織りなす活動に参加することによって、あなた固有の天職にたどりつくのです。

 あなた自身がやるべきこと、為すべきことがわかってくると、そのやるべきことに集中することができるようになります。そのことで、あなたは自分が行う活動や仕事の優先順位をつけることができるようになります。あなたにとって優先順位の低いものは、あなたのやるべきことの選択肢から除外されていきます。

 精神面の観点から見ると、あなたの生活において、あなたは意志の強さを持つことができるようになっていきます。日々の生活でメンタル面でも強さを持つことができるようになります。自分と他人との比較もしなくなります。それは、あなたが自分のやるべきことがはっきりとわかってくるためです。

 また、経済的な観点から見ると、あなたがやるべきことが明確になってくるので、それに関わることを中心に行動を起こすようになります。そのため、あなたにとって必要のない、関係のない物事への消費活動や支出は減少していきます。いわば、無駄なことに浪費することがなくなるのです。

 あなた自身の生活が、周りの人に邪魔されず、惑わされず、自分の中に一つの指針・軸が生まれるようになります。そうなることで、「自分のやるべきこと」が絞れてきて無駄な時間の使い方などもなくなってくるのです。あなた自身の生活全体がぶれなくなり確固とした生活になっていくのです。

 最後に、ナイチンゲールは、わたしたちが天職を得られれば、それは最高の形においては、「生活」に現れてくるものであると言っています。
『いま自分が行うことすべてのことに全力をつくして打ち込むことなのです。私たちの行いにおいて、それをいかに行うかにおいて、心をつくして行い、私たちの日々の生活で仕事に心をつくすことなのです。』(書簡集11)

 このように、あなたは天職を得ることで、あなたの日々の生活において、あなたが行う仕事や活動との統一感が生まれてくるのです。

おわりに

 本書ではフロレンス・ナイチンゲールの天職の求め方を学ぶことで、私たちがどのように天職を得られるか、その解決のためのヒントを提示させて頂きました。

 ナイチンゲールが生きた当時、看護という仕事は貧しい階級の女性が行う卑しい仕事とみなされていました。そんな時代に、上流階級に生まれたナイチンゲールが看護の仕事につくことは、家族をはじめ周囲の人々から見ても許されないことでした。

 しかし、彼女は、自分が為すべきことに対する確固たる信念を持ち、自分の強靭な意志によって行動を起こしていきました。
 それでも、彼女がようやく看護の仕事についたのは30歳をすぎてからです。ナイチンゲールが天職を求める過程は、西洋の歴史においてみても、女性の自立という問題とも関係していました。

 彼女は、次のように言っています。
『自分の職業に看護を選びなさい。看護という仕事は社会的に極めて有用で女性にふさわしい職業です。』
 
 ナイチンゲールが生きた19世紀は女性の世紀とも呼ばれていました。このような時代に、彼女は看護という仕事を天職であると捉え、更に専門職としての職業を確立しようとしました。

 しかし、彼女が実際に看護師として臨床の現場で働いた期間は、実質2年半ほどでした。彼女がクリミア戦争からイギリスに帰国した後、彼女はブルセラ病という病にかかりました。この病の影響で彼女は90歳の生涯を終えるまで、ほとんどベッド上での生活を余儀なくされたと言われています。
 
 ナイチンゲールの後半の人生においては、看護学の発展に大きな功績となる『看護覚え書』や、建築家として『病院覚え書』の執筆、イギリス軍のインドにおける衛生改革、聖トマス病院のナイチンゲール看護婦養成学校の設立に関わるなど数々の功績を残しました。
 
 このように、彼女の生涯を通じて見ても、必ずしも同じ一つの仕事に従事したわけではありませんでした。

 私たちは、今、難しい時代に生きています。日本の企業社会は以前のような終身雇用の時代ではなくなり、変化の激しい時代にあります。

 ですので、私たちはこのような社会で生きていくために、社会の動きに対し柔軟性のある対応が求められてきています。そのため、時には私たちは組織に頼らず、自らの意志と行動で道を切り開いていくことが求められていると言っても過言ではない時代に生きています。
そうであればこそ、私たちは、いかなる時代の変化にも対応できるよう、自分の役割や使命を明確にさせて生きていくことが望まれています。

 本書の冒頭でも述べさせていただきましたが、私たちはたくさんの天職の見つけ方に関する情報を得ることができます。これらの情報は、私たちが天職を見つけるためのヒントを与えてくれています。

 本書では、ナイチンゲールの生き方を具体例に、私たちの天職の求め方を探りました。私たちは、何よりも一歩、前へ踏み出すことが求められています。あなたが思い描く将来の姿に向けて行動を起こしてください。この実行力がなければ、到底、天職に至る道は難しくなります。
この書もあなたが天職を見つけるための一助となることを願い本書を閉じさせていただきます。最後までご一読いただき誠にありがとうございました。




【参考文献】
Lynn Mcdonald,The collected works of Florence Nightingale,vol1,2,3,4,8,12.Wilfrid Laurier University Press,Ontario
『フローレンス・ナイチンゲール著作集 全三巻』(現代社)


【著者紹介】
長年にわたり厚生労働省関係団体で産業保健に関わる事業に従事。
産業医、保健師、看護師や管理栄養士の教育事業に携わる。
大学・大学院で西洋哲学(中世・近代のキリスト教哲学・神学)を専攻。
フロレンス・ナイチンゲールにおける宗教思想研究を行うとともに、キャリア支援の観点から天職の研究を行っている。

ナイチンゲールに学ぶ天職の求め方

2026年9月12日 発行 初版

著  者:新島 英子
発  行:看護の友の社

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