2014年10月21日更新
目次修正
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◆ 注意書き
調剤薬局に勤めている弥生は昔から注意書きや細かい字を読むのが苦手。
注意散漫でミスばかりする彼女は、薬局の奥で単純作業ばかりさせられている。
そんなある日、戸棚の中に小さなおじさんが現れる。
弥生はおじさんに連れられて行った世界で不思議な体験をする。
異次元で稼いだお金が貯まってきた頃、現実の世界で恋人もできた。
これで最後にしようと出かけて行った異次元で、弥生は初めてそこの動物園に入る。
しかし注意書きを……。
◆ 幸せ眼鏡
眼鏡屋に勤めている美佳子は、いつもやってくる頑固な老人に相談を持ちかけられる。
一人住まいの屋敷に、娘一家が総出で引っ越してきたいと打診があったと言う。
老人は、自分をいじめ抜いて死んだ妻に、何もかもそっくりなこの娘たちが怖いとおびえ、
家も財産も乗っ取られたうえに追い出されるのは火を見るより明らかだと嘆く。
美佳子がいつも話している星の精霊に相談すると、幸せな気持になれる
という眼鏡をくれた。その眼鏡を老人にプレゼントすると……。
◆ 箱の中の未来
ストリートミュージシャンをしている裕太は上京して四年。オーディションを受けても落ちてばかり。
歌手を諦めて帰郷しようかと考えている。
恋人の親友でもある財閥の令嬢からメジャーデビューをエサに口説かれているが、好きでもない女の世話など受けたくないと無視している。
不幸続きの恋人は、裕太を道連れにしたくないと姿を消す。
男と逃げたという言葉に騙され、令嬢の誘いでメジャーデビューを果たしたある日、子供の手を引く恋人と再会。
死んだ祖父が二つの未来の入った箱を……。
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