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電子書籍のつくりかたとひろめかた

鷹野凌

見て歩く者



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 目 次


電子書籍のつくりかた
1.読み手の環境を考慮しよう(前提)

2.無料で利用できるEPUB制作ツール

3.「BCCKS」の使い方


電子書籍のひろめかた
4.「BCCKS」を利用したひろめかた

5.無料で告知できるサービス

6.他の電子書店を利用して販売

7.ランディングページを用意しよう

8.ある程度コストをかけてもいいなら……

9.実は最強、対面販売

電子書籍のつくりかた

1.読み手の環境を考慮しよう(前提)

・せっかく本を作ってもファイルが開けないとか、開いてもレイアウトが崩れてしまうようでは困ります

・「PDF」は汎用性が高いけど、スマートフォンのような小さい画面では読みづらいです

・文章主体の本なら、小さい画面に自動で最適化してくれる「EPUB(いーぱぶ)」フォーマットがいいです(縦書きやルビにも対応しています)

・画面の大きさや、文字の大きさ(読者の任意で変更できる)で、1画面に表示される文字数が可変するため「ページ数」の概念が存在しません。これを「リフロー型」と言います

・利用者の多い電子書店で販売するには、EPUBでの制作が望ましいです

・ただし、図や表の多い複雑なレイアウトの本を作りたい場合は、PDFのほうが向いているかもしれません(今回のワークショップではやりません)

・サンプルのEPUBファイルを開いてみましょう
https://drive.google.com/drive/u/0/folders/19Ttry2VtHrMY2kRaolgCB_pal46QL7ut

・iPhone / iPad / Mac OS X なら最初から入っている「iBooks」アプリ

・Android 5.0 以降なら最初から入っている「Google Play ブックス」アプリ

・Windows は「Kinppy」アプリがオススメ
http://k-kinoppy.jp/for-windowsdt.html

2.無料で利用できるEPUB制作ツール

・「でんでんコンバーター」
http://conv.denshochan.com/
会員登録なしで利用でき、手軽なのは確かです。ただし、マークダウンの記述方法を覚える必要があります。プログラミング言語に慣れ親しんでいる人向け。販売には対応していないため、自分で他の電子書店に登録する必要があります

・「Romancer」
https://romancer.voyager.co.jp/
要会員登録。Wordファイル(docx)をそのままEPUBに変換できます。図形描写機能やコメントなど、EPUBへの変換に対応していないWordの機能があることを理解しておく必要があります。販売には有料オプションで対応しています

・「BCCKS」※今回のワークショップで利用
https://bccks.jp/
要会員登録。ウェブブラウザからブログ感覚で本が作れる専用エディタ。紙本・データ本・EPUBに対応しています。作った本をそのまま販売できます(販売手数料30%)。他の電子書店への配信もオプションで対応しています(これは有料)

3.「BCCKS」の使い方

・推奨環境は Google Chrome です
https://www.google.co.jp/chrome/browser/desktop/

・まず[会員登録]しましょう(必要なのはメールアドレスとパスワードだけです)

・本を出版している人が何者なのかを第三者に対し伝えるため、本を出す前に[書斎]の[設定]からユーザ名や自己紹介文などを設定しておきましょう(奥付の後ろに表示)
https://bccks.jp/bcck/148230

・フォーマットは[書籍]で、横組か縦組かは自由に(縦組は文字の向きに考慮する必要があるので難易度が高いです)、判型は紙本用なのでEPUB制作時には気にしなくてもいいです

・テキストは[見出しpanel]または[本文panel]に入力します

・1パネルあたり1万5000文字程度が目安です。また、フリープランでは1エントリ(記事)あたり32パネル、本全体で320パネルが限界です

・文字寄せは上下(縦組)左右(横組)中央揃えに対応しています。見出しの大きさはLMSの3段階。本文は字下げや引用表示、強調弱調、ルビ、本の中や外へのリンクに対応しています

・行頭の字下げは全角スペースを使いましょう。リストや表組みは非対応です。禁則処理はビューアが自動で行います(改行に注意)

・文章の構造を章・節・項・条とすると、章をエントリ、節を見出しL、項を見出しM、条を見出しSに設定するといいでしょう。段組ページはEPUBでは無視されます

・目次エントリは、視覚目次になるので設定したほうがいいです

・[余白panel]は、EPUBでは[改頁]だけ効きます

・URLは自動でリンクになります(ただし日本語URLには非対応)。行頭から表記すると、EPUBでの見た目がよくなります

・写真やイラストは[画像panel]で追加します。PNGまたはJPGが利用できます。見た目の大きさは5段階+アクセントが選択できますが、小さい画面だとあまり違いがわからないかもしれません

・画像サイズは5MB未満。大きさはiPhone基準で最低でも640×960px、高解像度ディスプレイに対応するには3840×2400pxで、解像度は300dpiが推奨です

・画像のキャプションとクレジットは画像の次に配置されるため、とくに縦組では画像と泣き別れになる可能性が高いです。また、EPUBの仕様により、縦組の画像下と、横組の画像横にはテキストが配置できません。見開きも非対応です

・エントリまたは本全体をプレビューできます。プルダウンからEPUBリフローを選択しましょう

・[ジャケットを編集]から、表紙と裏表紙が作れます。背表紙はEPUBには反映されません

・[本の設定]で、本の説明(非常に重要)などを入力し、[EPUB設定]で[EPUB目次]にチェックを入れておきましょう(目次エントリから自動生成されます)

・本の[発行]処理は、非公開のままできます。タチヨミ頁数は発行時に変更できます(初期状態は7見開き)。発行時には[EPUB設定]で[ストア配本用EPUB発行]にチェックを入れておきましょう

・EPUBは念のため実機でもチェックしましょう

電子書籍のひろめかた

4.「BCCKS」を利用したひろめかた

・本の[発行]処理をした後、書斎の[公開販売]から販売価格が設定できます(初期設定は無料)[BCCKS公開]に設定する前に、いくらで頒布するかを決めきましょう(0円、200円〜3万円)

・JavaScriptに対応しているウェブサイトなら[読めるwidget ブログパーツ]が利用できます

・複数の本を発行したら、[書店]を作ってみるのもいいでしょう。まとめ買いにも対応しています
https://bccks.jp/store/165927

5.無料で告知できるサービス

・本の公開ページURLを、メールやLINEなどで読んでもらいたい相手に送ってみましょう

・TwitterやFacebookなどのSNSも活用しましょう。ただし届く範囲はフォロワー数に比例するのと、あまり頻繁に宣伝活動をすると嫌われてしまう(フォロワー数が減る)可能性があります

・レンタル含め自前のサーバーを持っている(ファイルがアップロードできる)場合は、EPUBをブラウザで表示できる「BiB/i(ビビ)」
http://bibi.epub.link/

6.他の電子書店を利用して販売

・「BCCKS」のストア配本サービスは選択肢の1つです(有料・1点あたり540円)

・「BCCKS」で作成したEPUBの権利は作成者にあるので、自由に利用できます

・個人でも登録可能な電子書店は複数存在し、ユーザー層が異なります

・「Kindleストア(Kindleダイレクト・パブリッシング)」
https://kdp.amazon.co.jp/

・「楽天Kobo(楽天Koboライティングライフ)」
https://rakutenkwl.kobobooks.com/

・「BOOK☆WALKER(BWインディーズ)」
https://author.bookwalker.jp/

・「iBooks Store(iTunes Connect)」※要Mac
https://itunesconnect.apple.com/

・○「Google Play ブックス(パートナーセンター)」
https://play.google.com/books/publish/

7.ランディングページを用意しよう

・複数の電子書店で販売する場合、どこで買うかを決めるの読者なので、読者が任意に選べるページを用意しておくのが親切です。告知をするときも、そのページのURLだけを伝えれば済みます
http://www.wildhawkfield.com/2017/01/publishing-news-2016.html

・ランディングページには、本の紹介文、目次、書誌情報、サンプル、第三者の感想文など、その本に関わるさまざまな情報を集約しておくといいでしょう

・Tumblrテーマを利用した「でんでんランディングページ」
http://lp.denshochan.com/

8.ある程度コストをかけてもいいなら……

・表紙は本の顔。デザインの良し悪しで売れ行きが大きく変わります。テンプレートのままや、素人のデザインは安っぽく見えます。プロのデザイナーにお金を払ってお願いするというのも手です

・タイトルや紹介文、キャッチコピーでも売れ行きは大きく変わります

・本の内容がよければ、レビューを書いてもらえるかもしれません。好評価なレビューが多いと、販売促進に繋がります(ただしヤラセはダメ)

・Google AdWords、Twitter広告、Facebook広告なども利用できます

9.実は最強、対面販売

・なんだかんだで、対面時にお勧めするのが最も効果的です

・すぐに勧められるよう、名刺サイズ/A6くらいのフライヤー(チラシ)を用意しておきましょう

・ランディングページを作っておくと、そこへ誘導するだけで済むのでラクです。ただ、URLを手入力するのは面倒なので、QRコードを用意しておくといいでしょう。無料で作成できます
http://qr.quel.jp/

・ダウンロードカード制作サービス「conca」
https://conca.cc/

鷹野凌著『電子書籍のつくりかたとひろめかた』は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスで提供されています。

電子書籍のつくりかたとひろめかた

2018年7月8日 発行 第3版

初版:2017年5月28日
第2版:2018年1月19日

著  者:鷹野凌
発  行:見て歩く者

bb_B_00153176
bcck: http://bccks.jp/bcck/00153176/info
user: http://bccks.jp/user/133522
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東京都品川区上大崎 1-5-5 201
contact@bccks.jp
http://bccks.jp

鷹野凌(たかの・りょう)

フリーライター/ブロガー。NPO法人日本独立作家同盟の理事長で、デジタル・ネットワーク技術による出版の革新活動をしています。実践女子短期大学の非常勤講師として、デジタル出版論とデジタル出版演習を担当。明星大学でデジタル編集論を担当。

小説・漫画・アニメ・ゲームなどの創作物、ボカロ・東方、政治・経済・国際関係などの時事問題、電子出版・SNSなどのIT関連、著作権、表現規制問題、天文・地球物理などの分野に興味があります。プロフィール画像は樫津りんごさんに描いて頂いた架空のキャラクターです。アイコン詐欺ですいません。

ブログ「見て歩く者」
http://www.wildhawkfield.com/

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