悪霊に取りつかれた主人公の人生を、赤裸々に描き、「悪霊に化身した男」に転落していく様を事細かに描写したホラー小説です。
若い勉には、明確に区別できる二人の人格が存在している。
殺害も平気でし、まるで気にも留めない。またある時は、比類なき人情家にもなる。
【光陰矢のごとし】というが、あっという歳月が流れた。
勉は、すでに老人になっていた。
勉は【悪魔】そのものになっていた。
(もう、この世には何の価値も見出せない。若い頃に熟達したハンググライダーで地上に激突して命を断とう! ……うんそれがいい!)
彼は自由落下する時、青い空に、一瞬、どす黒いとてつもなく大きな口を見た…。
こんなにも恐ろしい勉の生涯を描いたホラー小説です。
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