本書は、Apple共同創業者スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs、1955年2月24日 - 2011年10月5日)の生涯を、公開されたインタビュー、スピーチ、報道、企業発表、製品史、同時代の証言に基づいてたどる伝記である。本人や関係者の内面については、確認できる事実から離れた断定を避け、会話文は創作しない。
ジョブズについては多くの評伝、記事、映画、講演録が存在する。本書はそれらを翻案したものではなく、客観的な根拠や資料がある史実のみをもとに、読みやすい流れに再構成した独自の伝記である。英雄譚として美化することも、彼特有のエキセントリックな言動によって出た批判によって断罪することも目的にしない。
スティーブ・ジョブズは、コンピュータを専門家の道具から生活の道具へ近づけた人物であり、同時に強烈な完璧主義と対立を周囲にもたらした人物でもあった。その両面を見なければ、彼が残した製品も、彼が変えた時代も正確には見えないだろう。
本書はあなたを映画のように感動させられるものではないかもしれないが、「ジョブズ」の人生を正確に追体験したいと考えるファンにとっては最高のガイドブックとなり得るかもしれない。私はそう願って本書を世に送り出している。出来れば楽しんでもらえると嬉しい。
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