私たちは移動を通じて、かつてその土地に生きた先祖たちの息吹や、はるか未来の生命の予感と、目に見えない次元で邂逅(かいこう)する。時間の直線的な流れは消え去り、過去・現在・未来が一体となった、大いなる「生命の源流」へと魂が融けていくのである。自己と他者、人間と自然との境界線が消滅し、「私はすべてであり、すべては私である」という絶対的な一体感―すなわちワンネスの境地が立ち上がる。これこそが、魂が渇望してやまなかった真の救済であり、覚醒ではないだろうか。この著作では、そんな『遊動』を実践した、中国・四国地方所縁の人物にフォーカスし、彼らの精神の大海原を潜っていくフィールドワークをレポートしている。
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