日本はなぜ植民地にならずに済んだのか。そして、現代のインバウンド急増はなぜ起きたのか。本書は、歴史・文明・宗教・社会構造を横断しながら、この二つの問いを一つの線で結び直す試みである。
江戸期の鎖国政策、戦国以来の軍事力、宣教師の役割、帝国主義の構造──これらを丹念に追いながら、日本が植民地化を免れた理由を再検討する。また、縄文文化の一万四千年に及ぶ長さ、多神教的世界観、自然との共生、争いの少ない社会構造など、日本独自の価値観がどのように現代まで連続しているかを明らかにする。
さらに、近年のインバウンド急増について、治安の良さ、忘れ物が戻る社会、子どもが一人で歩ける環境、公共交通の安全性など、外国人が驚く日本の「当たり前」を文化史的に読み解く。縄文から現代まで続く倫理観と社会構造が、世界から見た日本の「特異性」を形づくっていることを示す一冊。
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