モーレユーコ(毛利悠子)による、東京の駅構内の水漏れ現場の写真集です。
そもそもの発端は、数年前、信号機のケーブルや駅ホームの屋外部分にあるケーブルを収納するような「まがった管」の写真をとりはじめたのがきっかけ。雨風によるケーブルの劣化を防ぎ、ケーブル同士の絡まりを防ぐという、純粋に機能的なものにもかかわらず、美しい有機的な形態を保った「曲がった管」。
この機能美にハマってから幾年。最近は、地下鉄駅を中心に雨漏りを修繕するビニールの形態が気になりはじめて、見つければ写真におさめてきました。それぞれの駅ごとに現場対応が違い、駅員さんによる思わぬクリエイティヴィティが発揮される……この新しい構築物=「モレモレ東京」を目撃しましょう!
モーレユーコは毛利悠子名義で美術家として活動している。独特な機械構造を用いて展示環境全体を有機的かつユーモラスに構成するインスタレーションを制作している。国内外展示多数。
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