『いじめで悩む君へ　楽になりたいなら生きていけ　中巻①』

　中巻①では、父との、日常会話が、大きなヒントになり、文章でも、そう書いてきました。しかし、僕にヒントを与えてくれたのは、本当は、父の言葉ではなく、父の背中でした。
　それでは、うまく表現できないため、仕方がなく、文章にしているだけで、言葉ではないものが、言葉以上に、僕の心を、震わせていたのです。
　今でも、僕が父を思い出す時、真っ先に、浮かび上がってくる姿は、白衣の後ろ姿なのです。姿勢を正し、凛として手術室に、向かう背中が父なのです。
　そして、お風呂の問答中に、父が語る言葉は、この背中が、語りかけてきていたのです。
僕は父の言葉が、借り物ではない、本物だと、分かっていたのです。だから、ストレートに、僕の心に、響いたのだと思います。
　今、両親の言葉で、覚えていることを思い起こすと、母は笑顔と涙、父は背中が、関係しているのです。関係というか、それが、語りかけていたのです。言葉はただ、それに、くっついてきたものに、過ぎない感じがします。
　だから、親や大人ガ、子供達に、伝えられるものは、言葉でなく、生き方なのだと思います。
　仲良し親子で、たくさんの言葉を、交わしていても、しっかりした生き方をしていないと、子供達が、思い出した時、何もないという、寂しいことになってしまうのではと、感じています。
　さて、続編中巻②では、僕が、自殺をしないと誓う話や、人生を変えてくれた先生が、登場します。続けて、読んで頂けたならと、願っています。