瀬戸内海は古来、海上交通の要衝として発達してきた歴史を持つ。神武天皇東征などの所縁の地も、瀬戸内海沿岸に点在している。また、中世から近世にかけては、大陸や半島への往来時に必ず通過しているのである。また、物流においても北前船などが裏日本と表日本を結ぶルートとしてこの瀬戸内海を通過しているのである。
その瀬戸内海において、『風待ち・潮待ち』の港町というのが幾つか存在していたのである。当時の船の動力は風と潮の流れと、人力のみであった。ので、航行に有利な風と潮を『待つ』ための港町が必須であったのだろう。そんな風待ち・潮待ちの港町の今を取り上げたフィールドワーク本である。
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