[内容紹介]
●多くの災害被災者や、未だ被害に遭われていない人にも是非ひお読みいただきたい 一冊です。災害時の心得や避難生活の細かな問題点などが当事者として克明に記述 されていて参考になります。
●本書籍は新聞発表以来、行政や消防関係者の重大な関心を集め、加えて、NHK名 古屋・NHK和歌山などでも現地ロケが行われ、放映後大きな話題となりました。
●紀伊半島南部は過去に伊勢湾台風など数々の台風に襲われ、その度に川の氾濫で
家屋浸水・水没し大切なものを失った。教訓はあったのだが、この半世紀間殆ど
災禍に遭うことがなかった。それで油断していた。
●そんな折、平成12号台風が猛烈な勢いで襲ってきた。筆者は過去の経験から、
多少の浸水はあるだろうが大したことはないだろうと高を括っていた。避難勧告
を無視し、妻と共に二階に籠城した。市の職員の息子にそのことを伝え、風雨の
収まるのを待っていた。
●ところが、意に反し大変な事態となった。かつて経験したことのない大洪水とな
ったのだ。九死に一生を得て救出されたが、家屋は完全水没し。転居する羽目に。
●筆者曰く「この手記を書こうと思ったのは、日ごろの防災に対する心構え・侮る
ことのない万全の準備がいかに大切かを自身の体験から後世に残すべき」と言う。
●避難とは…・被災者の心理とは…・被災後の人生とは…・生き続ける意義とは…
などに焦点を当て実録手記として吐露した強烈な自分史です。 近年の異常気象で何 時誰が被災当事者となるか分かりません。万人の心準備も兼ねてご一読ください。
●特に、一階から二階へ濁流が襲うなか、知人のボートで脱出するところなどはハードな ドラマのようです。終の住処に移り住んだ主人公の心の変遷も素晴らしいものがありま す。
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