大学の夏休みを利用して、彩音と徹と薫の三人は、
茨城県にある人気のない浜辺でキャンプを楽しんでいた。
するとそこへ、突然、蝙蝠によく似た、体長5メートルを超える謎の巨大生物が姿を現す。
彩音たち三人はその生物に襲われ、殺されかけるが、しかし、九死に一生を得る。
彩音たち三人を窮地から救ってくれたのは、中世ヨーロッパ時代の甲冑を思わせる
鎧を身にまとった女性であった。
当然のことながら、彩音たち三人は、自分たちの命を救ってくれた女性が
何故現代日本において、わざわざ甲冑を身につけているのかと不思議に思う
のだったが、しかし、その後、女性の口から驚愕の真実が語られる。
その驚愕の真実とは、デタラメに転移魔法を発動させた結果、
彼女は彩音たちの暮らす、現代日本へと着いたのだというものであった。
アリサと名前を名乗った女性は、敵から逃げるために、目的地を定めることなく
転移魔法を使ったのだ、と、彩音たち三人に対して語る。
彩音たち三人とって女性が語って聞かせたことは、おおよそ信じがたい話ではあったが、
しかしその後、アリサが魔法のような力を実際に彩音たち三人の目の前で使ってみせたので、
彩音たち三人はアリサの言っていることがほんとうのことであると信じざるを得なくなる。
更にその後、興味深い事実が明らかになる。
というのは、アリサが暮らしていた世界で使われていた文字と言葉が、
現代日本で使われているものとほとんど同じであるということがわかったのである。
このことから、彩音たち三人はアリサのもといた世界は、
自分たちの世界から見て近縁のパラレルワールドに該当するのではないかと推測する
のだったが、ちょうど時を同じくして、彩音たちの前に自衛隊と思われる集団が姿を現す。
彼らは思念の実体化について研究しており、彩音たち四人に対して
ぜひ協力して欲しいと申し出てくるのだったが・・・・・・。
果たして思念の実体化とは⁉ そしてアリサのもといた世界とはどんな世界であるのか⁉
更にその世界と現実世界の関係は⁉
こちらは既にKindleから出版している『かつて人々は魔法が使えたらと願った』の1巻から2巻までを一冊にまとめたものになっています。
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