五年目の守寡、我が家に賊が入った。
あれは、どこにでもあるような夜だった。
外は大雨が降っていた。
私は子どもを連れて庭に出て、干していた洗濯物を取り込んだ。
そして、部屋の扉を押し開けた瞬間――
家の中に、見知らぬ人影がいくつも増えていた。
仮面の男たちだ。
白く裂けるような稲妻が走り、その一瞬の光が、彼らの仮面を照らし出す。
座る者、立つ者。
その目の奥には、遊ぶような笑みが浮かんでいた。
私は全身が震え、空気に濃く漂う血の匂いに気づいた。
――人を殺して楽しむ魔がいる、そんな噂を聞いたことがある。
目の前の仮面の男たちは、きっと人ではない。
室内で、唯一腰を下ろしていたのは、黒衣の青年だった。
闇の中から、熱を帯びた視線で、私をじっと見つめてくる。
その目には、隠す気もない欲情があった。
彼は、隣で刀を抜こうとした部下を手で制し、
驚くほど丁寧な口調で言った。
「おい、寡婦を困らせるな」
そして、まるで世間話でもするように続ける。
「雨で道が滑りやすく、山道も危険だ。
一晩、ここで雨宿りをさせてもらえないだろうか?」
私は体をこわばらせたまま、ただ頷くことしかできなかった。
――それが、すべての始まりだった。
彼らは去らなかった。
一夜、また一夜、さらに一夜。
雨はとっくに止んでいるのに。
私は何度も逃げ出そうとした。
だが、そのたびに捕まった。
彼は、私の考えをすべて見透かしているかのようで、
何をしようとしても、先回りされてしまう。
堪えきれなくなった私は、亡き夫の位牌を持ち出し、彼の前に突きつけた。
これで、彼の執着が冷めることを期待して。
「……私には、夫がいます」
「位牌は見た」
「子どももいます」
「ちょうどいい。俺にはいない」
「……私は病気です。逆上すると、人を殺します」
「奇遇だな。俺も病気だ。殺されるのが、特に好きでね」
彼は私に無理やり婚礼をさせた。
それからというもの、彼は本当に悪を捨てたかのように変わり、
血に染まっていた手で、台所に立ち、料理を作るようになった。
ただ一つ、彼が私に求めた条件は――
決して、その仮面を外さないこと。
だがある夜。
彼が眠っている隙に、私はその仮面を盗み取った。
背筋が凍り、全身に鳥肌が立った。
後ずさる私の目に映ったのは――
亡き夫と、寸分違わぬ顔。
いつの間にか目を覚ましていた彼が、私を見つめ、低く笑った。
「言っただろう。
外すなって」
*
商星瀾は、堕魔した後、すべての記憶を失っていた。
自分がなぜ魔に堕ちたのか。
それを、この先思い出すことはないだろうと、そう思っていた。
――あの農家に身を隠すまでは。
そこに住んでいた女は、ひどく可哀想な、美しい若い未亡人だった。
一目見た瞬間、どうしようもなく惹かれた。
好きで、好きで、たまらなかった。
だが彼女の口から出るのは、いつも「夫」の話ばかりで、
それがたまらなく腹立たしかった。
そしてある日、
彼女が、最愛の夫の位牌を、彼の目の前に叩きつけた。
その瞬間、雷に打たれたように、思考が止まった。
そこには、はっきりと書かれていた。
――
商星瀾
楚黎之夫
すべてを思い出した。
五年前。
彼は、愛する妻に突き落とされた。
崖の底で、身体は壊れ、這い上がってでも殺してやりたいと願った。
その憎しみの果てに、魔へと堕ちたのだ。
――そして今、
彼は再び、彼女の前に立っている。
仮面の下で、微笑みながら。
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