芥川龍之介の傑作切支丹物作品を一挙18作品大量収録
1927年7月24日未明、芥川龍之介は田端の自宅で致死量の睡眠薬を飲んで自殺しました。龍之介三十五歳の時です。この時、彼の枕元には一冊の聖書が置かれていたそうです。
本書では、そんな芥川龍之介が残したキリスト教文学十八作品を書かれた年代順に収録しています。また、巻末には「風立ちぬ」で有名な小説家、堀辰雄が書き残した芥川龍之介論も収録しました。
収録作品をすべて読めば、芥川龍之介がキリスト教をどのようにとらえていたのか、また彼の人生にどれだけの影響をもたらしたのかがよくわかることでしょう。芥川龍之介という日本を代表する文学者への理解もさらに深まるはずです。
芥川龍之介がその生涯最後に紡いだのは「我々の心を燃え上がらせるクリストを求めずにはゐられないであろう(「続西方の人」より)」という言葉でした。
彼はキリストへの想いを胸に死へと旅だったのです――
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