日本人の心・富士山の素晴らしさを伝えるのは北斎の「富嶽三十六景」だけではなかった!
「東海道五十三次」で有名な歌川広重も富士山の三十六景に挑んでいた!
広重の傑作風景画「不二三十六景」全三十六図を完全収録!
不二三十六景とは――
広重が描いた富士シリーズ第一巻に続き、本書では「不二三十六景」を紹介します。
広重は富士をテーマにした「不二三十六景」と「富士三十六景」を残しています。
富士といえば北斎の「富嶽三十六景」が有名ですが、北斎が嘉永二(1849)年に没した後、
そのタイミングに合わせたかのように広重は「不二三十六景」を刊行しました。
嘉永五(1852)年の事です。
横中判という比較的小さなサイズの浮世絵でしたが、版元の佐野屋喜兵衛の目論み通り、世間の好評を得ました。
三十六の富士を描く、という北斎が考えたテーマを模倣こそしていますが、どこから見た富士か、という場所は同じではありません。
「不二三十六景」に収録されたそれぞれの図には広重独自の美的感覚と考え抜かれた構図が色濃く表現されています。
北斎が描いた富士とはまたひと味違う「広重の富士」を、ぜひご堪能ください。
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第1巻「富士三十六景」も好評発売中です。
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【本書の内容】
○富士三十六景とは――
○「富士三十六景」全36図、解説付き
一、東都飛鳥山
二、東都目黒千代が崎
三、武蔵小金井堤
四、相模七里か濱風波
五、箱根山中湖水
六、駿河不二川
七、駿河冨士沼
八、甲斐大月原
九、上総木更津海上
十、信濃諏訪湖
十一、大江戸市中七夕祭
十二、東都山下町河岸
十三、東都水道橋
十四、東都永代橋佃島
十五、東都両国橋
十六、東都青山
十七、武蔵多満川
十八、相模川
十九、駿河薩岳嶺
二十、下総鴻の台
二十一、東都江戸橋日本橋
二十二、東都駿河台
二十三、東都墨田堤
二十四、東都木下川田甫
二十五、武蔵野
二十六、東海道大森縄手
二十七、武蔵本牧海上
二十八、神名川海上
二十九、相模大山来迎谷
三十、伊豆の海浜
三十一、駿河田子の浦
三十二、甲斐犬目峠
三十三、甲斐夢山裏富士
三十四、上総鹿埜山鳥居崎
三十五、上総天神山海岸
三十六、安房鋸山
○歌川広重略年譜
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