朝ごはんは和食派という共通項があるヒモの男とその彼女。しかし、二人には決定的な溝があった。みそしるの好みである。白味噌派のヒモ。赤味噌派の彼女。二人の間で勃発するみそしる戦争。
その最中、事件がおこり、塞ぎ込んでしまう彼女。
ヒモはそんな彼女を救うべく、とある料理に挑む。
ヒモが味噌汁戦争を経て、絆を取り戻し、自らの人生を再び歩き始める成長物語。
NovelJam2018秋 参加作品
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『みそしる戦争』は前回のNovelJam作品『味噌汁とパン・オ・ショコラ』と「味噌汁」で重なっていますね。でも、読めば違うことがわかります。ふと思ったのは、文体はナチュラルで気取らない感じで好きだけど、描写があっさりしているのが気になった、ということですね。この文体でじわじわと物語がドライブしてくればもっと感動したのにな、と読み終わってすぐに思ったのですが、でも、これはこれでいいのかなと思い直すようになりました。過不足なく書き込まれた三つの章が小気味良く繋がっている。今となっては、この構成が気持ちよくて癖になってしまいますね。何よりも読後感がすっきり爽やかなのが一番いいです!