漫画に出てくるような、記号みたいな片田舎の中でしか生きられなかった。
会ったこともないのに『じゃんけんトリオ』と呼ばれた僕たちは、親の背負った職業から逃げられないまま高校生になって初対面した。
大人たちの愛欲、手芸部での日々、そしてジャガイモみたいなクマのぬいぐるみ。
それでも日常が続いていくなら、見なくていいふりだってできたのに。
ねえ、宮沢。紙山と僕を置いて、一体どこへ消えたんだい?
NovelJam 2024参考作品
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