完璧は私を救ってくれる。
厳格であればあるほど、完璧に近づけるなら、私はどこまでも鬼になる。
娘と私、あいつと私、私と私。
これは完璧な私の、愛の物語。
NovelJam 2024参加作品
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ミッシング・ファウンデーションという名のノイズ・アヴァンギャルド音楽バンドの音楽アルバム、イグノア・ザ・ホワイト・カルチャー(白人文化を信じるな)に収めらている十曲目のテロリズムという曲が、この小説に似ている。レゲエ/ダブを基調とした重いリズムに音割れした大音量のエレクトリックベース音が延々とループしていき、その上に大航海植民地時代に於いて新天地アメリカ大陸に向けて拉致拘束されたアフロ・アメリカンの人権蹂躙された怒りが呪詛に変換されて解き放たれる音響地獄が、突如としてノイズが分断されて地獄は一転して天国と化して美しい金管楽器の音色が残響し続けていく。この小説にも音楽に似た効用が秘められていると思います。是非、読んでみて、読み人それぞれの解釈でこれを味わってみてください。