戦国武将、水原親憲の疾風怒濤の生涯。風流者で剛の者、時代を見据えて生き渡る!
NovelJam 2024参加作品
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NovelJam2024新潟会場作品。著者のあめつきさんも初めてお会いしますが、編集の一徳元就さんも小林猫太さんと同系統の小説大好き人間として一部の方々にお見知り置きを頂いてます。そういう意味でもこの作品は著者と編集の化学変化が上手くいった作品だと捉えられます。一見した限りでは歴史時代小説のセオリーに則った上でエンタメ要素がふんだんに盛り込まれた、読みやすくて最後まで楽しく読ませる逸品に仕上がっています。
物語の中で史実に基づいた武将が次から次へと登場する場景に、最近の真田広之主演プロデュースのSHOGUN将軍や北野武監督主演の首に近い外連味が溢れてきます。また短めの文章を一行ごとに改行してリーダビリティをテンポアップさせるところは、夢枕獏のキマイラ文法を感じさせますね。小説を読み慣れた読者が思わずほくそ笑んでしまう要素がてんこ盛りの小説だな、と思いました。