海辺の街で。ある病により、声をだすことができない少年の前に赤い髪をした不思議な美しい女性が現れる。彼女は少年にアマブレとブリランテという双子の人魚の姫が辿る、ある物語を語り始めるのだった。
メキシコのエメラルドグリーンの海が傍にある街を訪れたときに、ここには人魚が本当にいるのではないか? と思ったものです。
historia de sirena はスペイン語で人魚の物語という意味です。
二人の人魚姫の名もスペイン語の言葉から名付けました。
※この物語はフィクションです。実在の人物、団体、出来事などとは一切関係ありません。
本を入手していないとコメントは書けません。
健気で優しく美しい、人魚の愛の物語。
その透明感に、純粋さに、心が震えて仕方ありませんでした。
それぞれの人魚の選択した道では紆余曲折があり、
「どうなるのだろう??」と惹き込まれたり、
人魚の心の美しさに心の底から感動したり、
自分の中の正義に真っ直ぐな所に惚れ惚れしたり、
最初から最後まで、物語の魅力に浸っていました。
物語を読んでこんなにも美しさに胸を打たれ、
心が浄化されたのは実に久し振りの事です。
「光の鱗」を残していった美しく優しい人魚の想いが
エメラルドグリーンの広大な海の映像と溶け合って、
私の心に鮮烈な印象を残していってくれました。
私にとって、忘れられない大好きな物語です。