人生を変える日
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更新 2022.09.18
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mikihiro
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祖母から孫へ、紗袷(しゃあわせ)の着物が託されたその年に、高齢者と若者は未知のウイルスの脅威に引き離される――。北埼玉で暮らす着物好きの美乃里が、“不要不急”の着物を通じて、人とのつながりを紡いでゆく。 *** 数十年ぶりに桐箪笥から出された畳紙はすっかり黄変している。紙面には「藤村呉服店」という店名と、「騎西町」から始まる住所が書かれていた。合併によって現在の加須市となった祖母の出身地だ。おそらく若い頃に行きつけだった着物店なのだろう。 「開けてみろ」と祖母が得意げに促す。美乃里はまだしっかりとしている紙縒をほどいた。よほど思い入れのある一枚となれば娘時代の振袖か。それとも、思い切って手を出した伝統工芸品や作家物か。果たして包みを開いて現れたのは、透き通った布地の上にもやもやとした模様がうごめく、見たこともない着物だった。 「うそ、もしかして紗袷じゃない!」 「いいもんだべ」
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主人公である男性が中学生の頃、五歳上の姉の同級生の女子大学生が教育実習として現れた。 その女子大生は、主人公の得意科目を担当していて、徐々に授業を協力的に振る舞うこととなった。 更には、実習期間が終盤へ近づくと、男子は無意識的に恋心を抱くようになっていた。 その思い出が頭の片隅で沈静状態で時が流れ、主人公が五〇歳を間近に迎えた頃、大病を患ってしまう。 不憫に思った、その姉は実習生を勤めたあの女性に弟の状況を告げることにした。 懐かしんだその女性は入院した主人公の病院へ見舞いに行くことにした。 そして、時を越えて、その二人の心に火が灯るようになっていった。
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